まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

ユニコーン3個目はライトブルー! 〜折り紙はやっぱり奥が深い〜

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勝田恭平さんのユニコーン、再び登場です!

3回目のチャレンジにして、だいぶ完成度が上がった気がします。
(前回:2020/04/11)

masanii-origami.hatenablog.com

 

使ったのは、35cmカラーホイルの「みず」。
トーヨー創作専科折り紙の一枚です。

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白い体に、ライトブルーの角やたてがみが、いかにも幻獣らしいですね。

今までで一番、満足のいくクオリティになりました。

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🍀今日のトピック🍀

❶ツノの事前仕込み

❷未来を予測し、テキストを飛ばす

❸水色と紫、お好みは?


♦︎♦︎♦︎


❶ツノの事前仕込み

ユニコーンの象徴である「ツノ」をより美しく作るため、テキストにない折り筋を追加しています。

顔の各所を仕上げるシーンで細く折っていくのですが、なかなかの難所なんですよね。

どうせ細く折るなら、初めから折ってしまえ!
と思って、紙がまっさらな状態で11.25°のラインを付ける事にしました。

(間違えて反対側のシッポまでやっちゃったのは、ここだけの話。)

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そして、いざ本番。

仕込んだラインがしっかり見えています。

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まずは外側から。

折り筋をつけ直して、内側に巻き込んでいきます。

そして、内側。

ここは沈め折りです。

先端がくずれないよう、慎重に押し込みます。


お?

おおっ?

いいぞ!!

予想どおり、仕込んだ線でキッチリ折ることができました。

完成まで歪まないように、クリップで保護します。

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❷未来を予測し、テキストを飛ばす

3回目のチャレンジにあたり、だんだん工程の全体像が見えてきました。

折った後すぐにひっくり返すシーンは、強く折り過ぎず、可能なら工程をスキップして最初から反対側に折っておく。

顔の根元の「鶴の基本形」は、左右で別々に畳むとスムーズにいく。

などなど、テキストには載っていない工夫ができるようになりました。

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また、胴体を立体的にした後に手足を作るのは、けっこう気を使います。

大胆にボキボキ折ると、おなかが潰れてしまわないか心配になるんです。

なので今回は、一度きちんと畳めることを確認してから、いったん戻して手足を作り、改めて胴体を仕上げました。

 

こうしたアレンジは、一度作っただけでは決して分からないポイントです。

勝田さんのおっしゃる「作品の理解度」は、こういう所にも言えるのかもしれませんね。

 

❸水色と紫、お好みは?

前回作った紫色のユニコーンと、並べて撮ってみました。

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少し華奢な前回と比べて、体全体のバランスはかなり良くなった気がします。

たてがみも、ボリュームを出せるようになりました。

しっかし、目の作り込みは本当に難しいですね…

毎回バシッと決まりません。

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それにしても、黒い背景は本当に雰囲気が良いですね。

正体は普通の画用紙なのですが、作品の撮影に大活躍しています。


ライトブルーと紫の炎を纏った、2頭のユニコーン

皆さんのお好みは、どちらでしょうか?


♦︎♦︎♦︎


勝田恭平さんの「ユニコーン」、3回目のチャレンジでございました。

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この作品は、おりがみはうすの商品

「勝田恭平折り紙作品集」

「超難解折紙 ユニコーン

に載っています。

難度は高いですが、「我こそは!」という方はぜひ折ってみてください。楽しいですよ!

www.origamihouse.jp

olshop.origamihouse.jp


余談ですが、刀剣乱舞好きの妻が、2頭のユニコーンをキャストに例えてました。

 青:江雪左文字

 紫:蜂須賀虎徹

だそうです。

今夜は二人で「歌合 乱舞狂乱2019」のストリーミングを観ます。

 

1年越しの再挑戦!勝田恭平さんの「ユニコーン」【後編】

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勝田恭平さんの「ユニコーン」、完成です!!

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体と手足の基礎、頭の大まかな作り込みをした前回。
(2020/04/09)

masanii-origami.hatenablog.com

 

後編となる今回は、足先からシッポ、たてがみなど、細部まで一気に仕上げました。

第3回までもつれ込まなくて良かったです。

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☘️今日のトピック☘️

❶リアルな顔が完成!

❷課題が残る細部

❸作品の理解度のはなし


♦︎♦︎♦︎


❶リアルな顔が完成!

目や耳、口まで精巧にデザインされた勝田さんのユニコーン

曲線的な折りが必要な「目」は、爪楊枝の根本(太い方)を使って整形しました。

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直径も丸みもピッタリはまるので、違和感のない丸みが出せています。

ツノは細くしようか迷いましたが、あえて太いまま、力強さを強調させました。

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35cmホイル紙(&私の技術)でどこまで再現できるか不安でしたが、何とか各パーツを折り出すことができました。

上からの光で、リアルな表情がくっきり浮かぶ様子は、まるで彫刻のようです。
我ながら、とても気に入りました!


❷課題が残る細部

完成後にアレンジの余地が多いのも、この作品の特徴です。

たてがみは後ろに流して、なるべく大きく見えるように。

シッポは根元からS字に曲げて、波打つようなカーブを描きました。

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胴体は、動物らしい筋肉質なふくらみを意識しましたが…ちょっとガサガサ感が出てしまいました。

腰のあたりが浮いて、背中がピッタリ閉じなかったのも課題です。

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パーフェクトとはいきませんでしたが、何とかそれなりの形に仕上げることができたと思います。

 

❸作品の理解度のはなし

2回目のチャレンジを終えて、勝田さんに昨年言われた言葉を思い返していました。


折り紙作家は、作品を考案するまでの間に、数えきれないほど試行錯誤を重ねています。

作品への理解度は、1度きりで身につくものではありません。

理解が深まれば、より綺麗に折れるようになります。

今回で終わりではなく、たくさん作ってみてください。


というアドバイスです。

大きなパーツを大胆に折り曲げたり、デリケートな箇所を思い切りよく開いたり。

不安は残りますが、前回よりは躊躇なく進めることができた気がします。


まだまだ、この作品には「攻める」余地がある。

35cmホイルを、また引っ張り出すことになりそうです。


♦︎♦︎♦︎


そういえば、佐藤ローズの沼に溺れてもうすぐ一年。

確かに、折れば折るほど理解度が上がる実感があります。

(まだまだ奥深い世界ですが…)

バリエーションを増やすのも良いですが、こうして反復練習する時間も大切ですね。

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また、折り紙以外に関しても同じことが言えると思います。

一度読んだ本をもう一度読むと、新しい発見があるのと同じ。

タンスの奥に眠ってる本を読み返すと、なかなか楽しいですよね。

折りたい作品、描きたい記事、読みたい本…

出かけられない休日も、充実させられたらいいですね。

 

 

1年越しの再挑戦!勝田恭平さんの「ユニコーン」【前編】

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勝田恭平さんのユニコーンに挑戦中です!

この作品を最初に折ったのは、昨年5月の講習会。

(2019/05/14)

masanii-origami.hatenablog.com


そして今年1月、めでたく同氏の作品集が出版され、ユニコーンの折り図が正式に出回ることに。

あの時の感動をもう一度…と思い立ち、チャレンジするに至りました。


工程数が多いので、今回も複数回に分けてお届けいたします。

果たして、無事に完成させることができるのでしょうか!?


🍀今日のトピック☘️

❶今回の素材はコレ!

❷体はおおむね完成

ユニコーンの折り図


♦︎♦︎♦︎


❶今回の素材はコレ!

当初はセリアの53cmホイル(金色)を使おうか思っていましたが、本棚に35cmのカラーホイルが眠っていたのを思い出しました。

昨年夏のコンベンションで買って以来、ずっと未開封だったものです。

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金・銀はもちろん、赤、青、緑、ピンクなど、12色が3枚ずつ=36枚入っています。

どれを使っても、カッコ良く仕上がりそうですね。目移りしちゃいます!

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悩んだ末に選んだのは「グレープ」

紫より薄く、ピンクを青に寄せたような色です。

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幻獣らしく、神秘的な雰囲気になるといいのですが。

さぁ、頑張りますか!


❷体はおおむね完成
さて、現在の進捗はというと。

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仕込み〜組み立て、手足の基礎、頭の大まかな作り込みを終えたところです。

たてがみを作る途中で、タイムアップしました。

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手足の先端が尖ったまま、しかも猫背なので、驚いたネコのようなシルエットで放置されています。

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ここから、たてがみをエレガントに仕上げ、筋肉質な足と「蹄(ひづめ)」を作り、流れるような尾を展開します。

目までリアルに再現された顔も、この作品の見どころ。

貴重なホイル紙を無駄にしないよう、しっかり取り組みたいと思います!


ユニコーンの折り図

この作品の折り図は、前述の「勝田恭平折り紙作品集」に掲載されています。

www.origamihouse.jp

 

表紙を飾る「フクロウ」、かわいさ抜群の「フェネック」、躍動感あふれる「クロヒョウ」など、ファン垂涎の作品が目白押し。


…と言っておきながら、実は私はまだ買っていません。すいません。

「おりがみはうすで直接買いたいな〜」と思っていたら、機を逸してしまったんですよね。

お恥ずかしい限りです。


ユニコーンだけを折りたい方は、折り図と30cmの特殊紙がセットになった便利なパッケージも売っています。

「超難解折紙 ユニコーン

olshop.origamihouse.jp

 

どちらも、「おりがみはうす」の公式サイトで買うことができます。
(他の書籍や素材も、たくさんあります!)

olshop.origamihouse.jp

 

ちなみに、Twitterで話題騒然となった「シマエナガ」については、今年3月に出たばかりの「高雅な折り紙」に掲載されています。

こちらもぜひ、チェックしてみてください。

 

♦︎♦︎♦︎


数日前、苦労して作った「Temple Dragon」に味をしめて、またソッチ系に手を出してしまいました。

(2020/04/05)

masanii-origami.hatenablog.com


家にいる時間が増えたおかげで、こうした複雑系に思い切ってチャレンジできています。

喜べる状況ではありませんが、有意義に過ごしたいと思います。

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外出はできませんが、「楽しく過ごすこと」は制限されるものではありません。

こういう時こそ、心豊かに過ごしたいものですね。


この機会にぜひ折り紙を楽しんでいただきたく思いますが、色々な事情で難しい方もいらっしゃると思います。

そんな時に、当コラムや、ご紹介した他のコンテンツが癒しになれば嬉しいです。

 

 

Abrahamさんのテスト折り紙シリーズ、最新作は某人気ゲームのアレ!?

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よく折り図をテストプレイさせていただいている、♨️Abraham♨️さんのオリジナル作品。


今回のお題は、「ハエトリグサ」です!

見るからに、スーパーマ◯オ敵キャラを模したデザイン。

ポリゴン感がたまりません。

 

1週間ほど、えげつない「Temple Dragon」と格闘していたので、とっても癒されます。

♨️Abraham♨️さん、いつも素敵な題材をありがとうございます!

 

☘️今日のトピック☘️

❶まだ秘密だらけ

❷段折りは変幻自在

インサイド・アウトの好例


♦︎♦︎♦︎


❶まだ秘密だらけ

工程数も30ちょっと、難度もそんなに高くありません。

そして何より、某ゲーム(スマ◯ラ含む)をプレイした事がある方なら、もれなく「折りたい!」と思うはず。


すぐにでも折り図をシェアしたいところですが…

まだテスト段階につきお見せできないので、フルモザイクでお届け!

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ほら、折りたくなったでしょう?

書籍化や折り図の公開は未定とのことですが、期待が高まりますね。


❷段折りは変幻自在

以前ご紹介した「トンボ」の尾と、この作品の「花(口?)」は、構造がよく似ています。
(2020/03/28)

masanii-origami.hatenablog.com

ちなみに今回の素材も、同じく韓国のダイソーの「恐竜柄」を使っています。

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また、今年1月にご紹介した「日本刀」も、変則的ですがギザギザの出し方が似ていますね。

(2020/01/24)

masanii-origami.hatenablog.com

 

♨️Abraham♨️さんは、こうした構造の使い方が本当に上手です。

「斜めに段折り」「沈めるように段折り」などのテクニックを繰り返すことで、多彩なパターンを生み出す事ができます。


蛇腹構造で見事な曲線がデザインされた「ちょうちょ」も、魅力的な作品です。
(2018/08/14)

masanii-origami.hatenablog.com

 

多くは折り図や展開図が公開されているので、ぜひチェックしてみてください。


インサイド・アウトの好例

紙の裏側も使って2色の作品をデザインするインサイド・アウト」

せっかくなので、過去に折った色々な作品をピックアップしてみました。


この前折った「Temple Dragon」も、翼と腹部が色分けされてますね。
(2020/04/05)

masanii-origami.hatenablog.com


裏表あじさい・一輪を組み合わせたあじさいまり」
(2020/03/12)

masanii-origami.hatenablog.com

 

サンタ服を着た折り鶴、有澤悠河さんの「クリスマスツルー」
(2019/12/25)

masanii-origami.hatenablog.com

 

おなか・背中が色分けされた、今井雄大さんのハリネズミ
(2019/12/01)

masanii-origami.hatenablog.com

 

最近待望の作品集を出された、勝田恭平さんの作品も見逃せません。

ポメラニアン
(2019/03/15)

masanii-origami.hatenablog.com

「ハムスター」
(2019/02/23)

masanii-origami.hatenablog.com


私が折っただけでも、ここでは紹介しきれないほど多くの作品があります。

単色(裏面が白)だけでなく、もちろん両面折り紙を使ってもキレイなものが多いです。

何かと外出がはばかられる雰囲気ですが、これを機に、いつもと違う作品に手を出してみてはいかがでしょうか?

 

♦︎♦︎♦︎


今日は♨️Abraham♨️さんのパックン…

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じゃなくて「ハエトリグサ」と関連作品、それとインサイド・アウトを活用した作品をご紹介いたしました。


世の中には本当にたくさんの作品があって、とても追いかけきれませんね。

可能な限り当コラムでも紹介しますが、SNSを通じて皆さんの作品を見るのも大好きです。

これからも、楽しんでいきましょう!

 

【2020/04/13追記】折り図が公開されました!

 

折り紙は一日にして成らず。Temple Dragon【FINAL STAGE】

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ついに完結!!

月曜日から少しずつ進めてきた、キム・ドンヒョンさんの「Temple Dragon」


過去2回にわたり制作過程をお送りしてきましたが、めでたく完成させることができました。
(前回:2020/04/03)

masanii-origami.hatenablog.com

(前々回:2020/04/01)

masanii-origami.hatenablog.com

 

細部まで仕上げたドラゴンが自立した瞬間は、まさに感動です!

シッポが浮いて、二本足で立てるドラゴンは珍しいですね。
こうしたバランスの良いデザインも気に入りました。

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さて、Temple Dragon【最終章】。
ラストスパートの様子をお届けいたします。


☘️今日のトピック☘️

❶頭に穴があくハプニング

❷こだわりのシッポ

❸正解のない「翼の曲線」


♦︎♦︎♦︎


❶頭に穴があくハプニング

首にヒダを付けるため、7回連続で段折りをする工程192。

前からガバッと開いた瞬間、ビリッと嫌な音がして、頭が後ろから裂けてしまいました。

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上から見ると、脳天にバックリ風穴が空いているのが分かります。

勇者が必殺の一撃をぶちかます位置ですね。

完成前にやってくれるとは、なかなか空気の読めないヤツです。


とはいえ、頭が真っ二つにならなかったのは不幸中の幸い。

スティックのりをパテ代わりに埋め込み、何とか修復できました。

横から見ても違和感ない状態にまでリカバリーできたので、まぁ良いでしょう!

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❷こだわりのシッポ

苦し紛れの仕上げが多い中、シッポは納得のいく作り込みができた数少ないパーツです。

段折りは角度を微妙に変えることで、自然なカーブを付けました。

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また、上下から圧力をかけ、サイドを膨らませています。

頂点に山折り線をしっかり付けることで、断面を菱形にしています。

上部はヒダが2枚あるので、少し開いてV字にしました。

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工程210は省略したのですが、段折りの時点で上部が尖ったので良しとします。

厳密にテキスト通り…という訳にはいきませんでしたが、こうしたアレンジをする余裕ができたのは嬉しいことです。


ところで、この金ピカのウロコを見て、Magic The Gathering「板金鎧のワーム」を連想したのですが…

search.yahoo.co.jp

この中にご存知の方は、どれだけいるのでしょうか。


❸正解のない「翼の曲線」

いよいよ作品の目玉である、大きな翼を仕上げます。

骨組みを作ると同時に全体を曲げていく、ダイナミックな作業です。

折り目の位置やカーブの角度を少しずらすだけで、全体の形が変わってきます。

正解がない代わりに「自分好み」のシルエットを作ることができるので、楽しみながら取り組むことができました。

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直線・曲線を駆使してナチュラルな形を追求するプロセスは、作品に命が吹き込まれる瞬間でもあります。

上手くできないと非常に歯がゆいのですが、イメージ通りに決まった時の達成感は格別です!


♦︎♦︎♦︎

 

頭、シッポ、翼。

3つのパーツを作って、Temple Dragonの完成です!わーい!

全3回にわたりお付き合いいただき、ありがとうございました。

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初チャレンジの青色も含めると、全4回ですね。

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(2020/03/30)

masanii-origami.hatenablog.com

 

撮影記録から費やした時間を計算したら…

なんと、11時間!

我ながら、よく頑張りました。

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いわゆる「複雑系」に手を出したのは久しぶりで、その苦しさと楽しさを存分に味わうことができました。

こういう作品を、毎回1つ投稿できたらいいな、とは思いますが…

まぁ、焦っても仕方ない。

作りきれない時は、今回のように小分けにして紹介したいと思います。

インスタ映えする完成品だけを見せるのも良いですが、完成までのプロセスや、失敗した瞬間までもお楽しみいただけたら幸いです。

 

折り紙は一日にして成らず。「Temple Dragon」再チャレンジ【2nd Stage】

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前回から作り始めている、キム・ドンヒョンさんの「Temple Dragon」

(2020/04/01)

masanii-origami.hatenablog.com

 

今回で一気に完成させるつもりが…

ギリギリ終わりませんでした。すいません!


でも、見た目はかなりドラゴンらしくなっています。

首とシッポ、それから翼を作れば完成。あと少しです!

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ということで、完成は次回に持ち越し。

「中編」になってしまいましたが、制作の一幕をご覧くださいませ。


☘️今日のトピック☘️

❶Open Sinkを乗り越えて

❷アタマは完成しました

❸先回りで手足を仕上げる


♦︎♦︎♦︎


❶Open Sinkを乗り越えて

1回目のチャレンジで、クシャクシャになってしまった両手・両足。

・無数のヒダを一気に広げる

・4箇所をOpen Sink

・正方基本形に折りたたむ

というシーンです。

想像しただけで頭痛がします。


前回は広げるだけで手一杯で、特に指先の形状は見る影もありませんでした。

今回も完璧とはいきませんでしたが、一応テキストの工程をなぞる事に成功。

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全体のイメージが掴めると、かなり違いますね。

両手・両足で4箇所やるのですが、だんだん動作がスムーズになっていくのが分かりました。

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ちなみにこのシーン、片手・片足が終わって時点で、テキストに「Repeat 60-84 on the backside.」と冷酷に書かれています。

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つまり、「反対側も同じ」

複雑系作品におけるこの一言は、凄まじい威力ですね…


❷アタマは完成しました

両手・両足と同様、難しすぎてテキスト通り折れなかった頭部。

苦労の末、何とか形にすることができました。

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課題は残りますが、前回できなかった牙やツノ、口元まで再現できたのは嬉しいです。

細部をもう少し綺麗にしたかったのですが…これ以上攻めると崩壊しそうなので止めておきました。

(実際ちょっと裂けました)


ちなみに、まだ首を作っていないので、とんでもなくストレートネックです。

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首筋のヒダもちゃんと作ることができたので、今から仕上げが楽しみです!


❸先回りで手足を仕上げる

テキストでは両手・両足の仕上げは最後なのですが、勢いで全部作ってしまうことに。

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こちらもご多分にもれず、かなりの厚みがあります。

腕や脚部は、折るというより「曲げる」感覚です。

53cmのホイル紙でも、テキスト通りに折るのは物理的に不可能でした。


しかしながら、ホイル紙特有の「ねじり」を利かせて、4本の指を再現。

両手はモノが掴めそうな形に、両足は足跡がしっかり残せそうなシルエットを心がけました。

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かなりのパワープレーでしたが、意外にもリアルに仕上がり、これはこれで満足しています。


♦︎♦︎♦︎


はい、今日はここまで!

次回こそは、キッチリ完成させてお披露目したいものです。

前回のチャレンジでは細部にこだわる余裕がありませんでしたが、今回は多少の「美しさ」を意識して取り組むことができています。

1回目のチャレンジよりは、納得のいく仕上がりになりそうな予感。
(2020/03/30)

masanii-origami.hatenablog.com

 

ところで、この作品について詳しい方に質問があります。

工程78-79に関して、

・右側の沈め折りはOpen Sink?Closed Sink?

・左側はどこを折っている?

左側を折れないと工程79ができないので、今回も手付かずのまま放置になってしまいました。

見た目に大きな影響はありませんが、気になるところ。

もしご存知の方がいらっしゃったら、ご教示いただけると嬉しいです。

 

 

折り紙は一日にして成らず。「Temple Dragon」再チャレンジ【前編】

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日本折紙学会の特別資料に載っていた、キム・ドンヒョンさんの「Temple Dragon」。

 

初チャレンジの前回は、一応形にはなったものの、色々残念なクオリティになってしまいました。
(2020/03/30)

masanii-origami.hatenablog.com

 

干し芋みたいにクタクタになった翼と、折り切れずに伸びっぱなしの両手(しかも裂けてる)。

このままでは終われない!!


ということで、気を取り直して再チャレンジすることにしました。


☘️今日のトピック☘️

❶ホイル紙は折りやすい!

❷極細シッポを攻める

❸次回予告:恐怖の工程69


♦︎♦︎♦︎


❶ホイル紙は折りやすい!

今回使ったのは、セリアのホイル紙53cm。

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ホイル紙とは、折り紙のパッケージに大抵1枚ずつ入っている金紙・銀紙のことです。

前回のカラー版と同列の製品で、こちらは金・銀が一枚ずつ入っています。

このサイズのホイル紙が100均で手に入るのは、ありがたいですね。

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ホイル紙の特徴は、まず薄いこと。

かなりの枚数を重ねても、ボキボキ折っていけます。

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また、クセが付きやすいこと。

折り線の修正がきかないので扱いが難しく、躊躇なくある必要があります。

それから、紙の弾力(戻り)がないので、整形しやすいのも特徴です。

仕上がりの美しさはピカイチで、上記の性質から「本番用」と言われることもあります。


私は以前、カラーホイル紙で「斜め折り四段ピラミッド」を作るのがマイブームでした。
(2018/08/05)

masanii-origami.hatenablog.com

(2018/07/19)

masanii-origami.hatenablog.com

(2018/07/16)

masanii-origami.hatenablog.com

(2018/03/07)

masanii-origami.hatenablog.com

 

皆さんも、たくさん作って慣れた作品があったら、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。


❷極細シッポを攻める

前回、最初に挫折しかけたのが、工程40-47のシッポです。

Unsink-Opensinkの流れで、どこのヒダをUnsinkするのか分からなかったんですよね。
(説明はすべて英語です)


途中で「両側2箇所ではなく中心1箇所」と分かったからいいものの、危うく紙を破くところでした。

その後に待っているのは、極細の折り込み。

22.5°の1/2は11.25°、これをさらに1/4にして「2.8215°」のシマシマを作ります。

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前回さんざん迷った結果、今回は躊躇なく進められたお陰で、キッチリ仕上げることができました!

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こうして成長を感じられるのは、嬉しいですね。


❸次回予告:恐怖の工程69

今日のところは、これで中断。寝る時間がなくなってしまいます。

寝る必要のない体になりたいものです。


現在は工程58。

全部で211なので、まだ半分以下ですね。

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この後は、前回に大苦戦した「手足」が待っています。

無数のヒダを同時に沈め折りしなければいけないのですが、ホイル紙がどこまで耐えられるか、腕の見せどころです。

正直、全く自信がありません。


腕全体がとんでもない厚みになりますが、どこまでプレスできるか。

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ここは、ホイル紙なら何とか乗り切れるでしょう。

次回までに終わるか分かりませんが…頑張ります!


♦︎♦︎♦︎

 

ここまで終わった状態を妻に見せたら、使徒みたい」と言われました。

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あれですね。

サハクィエル…ではなく、アラエルですね。

アスカに精神攻撃したやつ。

懐かしいですね。


しかし、妻よ。

キミはエヴァを読んだ事ないのに、なぜこんなマニアックな使徒を知っとるんだ。

まさかキミ、使徒なのか。ツマエルなのか。

 

あぁ、頭の中にMessiahが流れてくる…

 

オーリガミッ

オーリガミッ


はい、すいません。

真面目に折ります。