まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

まさにぃの佐藤ローズ研究! 〜ニューモダンローズの中心を攻める〜

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先日から、他の作品そっちのけで量産している「ニューモダンローズ」


本来は、きれいな星形が幾重にも重なるハズなのですが…
中心の成功率がイマイチなので、色々と実験してみることにしました。


今回の試みは、テキストにはない折り筋の追加。
写真をたくさん撮りながら検証したので、良かったら参考にしてみてください。


お手元には、テキスト「一枚の紙から作るバラの折り紙」のご用意を。


❶トンガリを事前に仕込む
❷新たな疑問が浮上
❸まだまだ精度不足


♦︎♦︎♦︎


❶トンガリを事前に仕込む
私がいつも苦戦しているポイントが、一番内側の花びらです。
どうしても、5つのカドが均等な星形になりません。


そこで、工程4の後に、該当箇所をあらかじめ尖らせておくことにしました。
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そのまま収束させて、花の中心をグリッと開きます。
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一応、予想どおりのトンガリを出すことができました。
しかし、ちょっと尖りすぎたかも?


❷新たな疑問が浮上
完成したニューモダンローズを眺めていて、新たな疑問が浮かびました。


「求心中割り折り」の開き方です。
今回は、結構ガッツリ開いたまま均等に仕上がりました。
かかる力の方向が、外側・内側で異なるためでしょう。

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しかし、先日のコンベンションで佐藤さんが作ってくれたものは、ピッタリ接触しているんですよね。
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恐らく正解はなく、ベストバランスは素材によっても変わるのでしょう。
もちろん、折り手の好みもあると思います。
(佐藤さんの作り方も、テキストが出た当時よりも洗練されています。)


皆さんは、どんな風に仕上げていますか?


❸まだまだ精度不足
エラそうに検証しておいて、さぞ完璧な花びらに仕上がったのだろう…
と思いきや、そうでもありません。


正面から撮った写真を見ると、五角形が微妙に歪んでいます。

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普通に眺めているぶんには綺麗なんですけど、写真はウソをつきません。

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もっと精度を上げなきゃですね…


◯正五角形にカットするとき
◯折り筋を仕込むとき
◯収束させるとき
◯中心を開くとき
◯花びらの仕上げ


このいずれかで、誤差(ゆがみ)が出てしまったのでしょう。

もっとたくさん作って、精度を上げていきたいと思います。


余談ですが、作品を「片目」で見ると、写真を撮った時のイメージに近くなります。
両目だと、左右から被写体を見る事になるので、写真より立体的に見えるんですよね。

良かったら、試してみてください。


♦︎♦︎♦︎


というわけで、今日は「解説」というより「検証」のコラムでございました。


佐藤さん本人も、ご自身のInstagramで解説を載せてくれている事ですし、皆さんも工夫しているポイントがあったら共有しましょう!

 

過去の解説記事も、良かったらお読みください。

masanii-origami.hatenablog.com

 

【折り紙講座レポ】地域の公民館で教室をやりました! 〜折り鶴・カキ氷・白鳥〜

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コンベンションから半月あまり。
まだ余韻に浸っているまさにぃでございます。


今日は「教わる側」でなく、久しぶりの「教える側」。
毎年お世話になっている公民館で、折り紙教室をやらせていただきました。

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お子さん、親御さん、ご年配の方…
3世代にまたがる幅広い年齢層です。

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お越しいただいた方、ありがとうございました。


さて、この日のレポでございます。
❶あえての「折り鶴」。
❷「かきごおり」が大活躍
❸Tommyさんの「白鳥」に挑戦


♦︎♦︎♦︎


❶あえての「折り鶴」。
簡単な作品でウォーミングアップをしたあと、皆さんに
「ところで、折り鶴って折れますか?」
と聞いてみました。


すると。
「昔は…」と、苦笑いしながら、お互いの顔を見合わせる参加者の皆様。


せっかくの機会なので、みんなで一から作ってみることにしました。 

折り鶴って、慣れない方がいきなり折ると、結構難しいんですよね。


そして、意外かもしれませんが、教える方も結構頭を使います。
基本テクニックが詰まった作品なので、情報量のコントロールがキモなんです。


専門用語をどこまで使うか。
ペース配分を誰に合わせるか。
どこまでのクオリティを求めるか。


今回は初心者の方が多かったので、「おりがみ4か国語テキスト100」に載っている、一番スタンダードな方法で進めました。

余裕のある方には、ちょっとした小技もアドバイス


無事に、みんな完成させる事ができて良かったです。
ただし、教えるのに熱中しすぎて、写真を撮るのを忘れました\(^o^)/


余談ですが、折り鶴を綺麗に折る方法については、過去に詳しく解説していますので、良かったら後ほどお読みください。
(2019/07/18)

masanii-origami.hatenablog.com


❷「かきごおり」が大活躍
今回は夏休みということで、月刊おりがみ504号(2017年8月号)の「かきごおり」をチョイス。

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2年前の掲載作品ですが、簡単で見栄えがよく、夏の講座にはもってこいの題材です。


この作品が優秀なのは、「氷」と「器」の組み合わせを変えられること。
早く終わった方には、2パターンの氷(シロップ)を作っていただきました。

家に帰っても「おままごと(お店屋さん)」を楽しめそうです。


ある方が作った「ポリゴン柄」がどハマりしたのは意外でした。イチゴシロップ練乳がけ。

みんなの発想はどれも新鮮で、私も勉強になりました。


❸Tommyさんの「白鳥」に挑戦
先日のコンベンションで習った、Tommyさんの「白鳥」を、3人の方に折っていただきました。

「鶴の基本形」を応用した、美しいデザインの作品です。


先程「折り鶴」をやったばかりの皆さんには少しハードだったようですが…
少しお手伝いしたり、首などのパーツを単体で作って説明したりして、何とか3人とも完成!

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カラフルな白鳥が並ぶと、みんな大喜び。
(こういう色も、たまにはアリかと)


やり切った達成感にあふれた表情に、私も頬がゆるみます。


作品の共有を御承諾いただいたTommyさん、ありがとうございました。

なお、本作品は「FLIP FLAT 折り紙作品集」という書籍に掲載されています。

これを機に、ぜひチェックしてみてください、
Kindle版なら、なんと99円!)


また、私のコンベンションのレポでも紹介していますので、併せてお読みいただければ幸いです。
(2018/08/17)

masanii-origami.hatenablog.com


♦︎♦︎♦︎


今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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最後に、こぼれ話を少々。
「佐藤ローズ」を教室の隅に飾ったら、休憩時間に人だかりができるほどの人気ぶり。


が、ふと目を離すと…
女の子が「ハイブリッドティーローズ」のガクを引っこ抜いている!


ああっ
やめろっ
結構ガッチリ組んだのに。
思いっきり引っ張っただろ、オマエ。


ガクをスポスポ抜き差しして遊んだ後は、逆さまにしてコマ回しを始める始末。


こ、こらっ
コレはそういう作品じゃないって。
佐藤ローズは、観て楽しむものなのだッ!!


しかし、つくりが頑丈だったのが幸いし、まったくの無傷で生還。
フランス製・キャンソンヴィヴァルディ、さすがの強度です。


ここでも多くの人に愛される、佐藤ローズなのでした。

 

【折り紙コンベンション・番外編】 〜赤いニューモダンローズと、佐藤さんのポイント解説〜

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過去5回にわたりお送りした、第25回折り紙探偵団コンベンションの講習レポ。
「折り紙探偵団コンベンション」は折り紙ガチ勢の楽園だった - まさにぃの折り紙コラム
展開図からのスパルタ講習!〜机さんの「鯉」は想像以上にコイ時間だった〜 - まさにぃの折り紙コラム
折り紙コンベンション講習・Tommyさんの「白鳥」をおさらい! - まさにぃの折り紙コラム
折り紙飛行機を極めると、こうなる!細部までリアルなこだわり作品「F-104G スターファイター」 - まさにぃの折り紙コラム
折り紙の教え方も勉強になった、萩原元さんの「15°カタツムリ」。 - まさにぃの折り紙コラム


今日は番外編として、講習のスキマ時間に折った佐藤ローズをお届けいたします。


バラの種類は「ニューモダンローズ」
素材は、ヴィヴァルディの「ダークレッド」です。

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この日、会場でたまたまご一緒させていただいた(!)考案者の佐藤直幹さんが、貴重なアドバイスをくださいました。


それでは、まとめてお送りいたします。
❶「求心中割り折り」の新事実
❷光で変わるバラの表情
❸ついに出た!本人のポイント解説


♦︎♦︎♦︎


❶「求心中割り折り」の新事実
私が五角形に仕込んだヴィヴァルディ(黒)を持っていたので、佐藤さんはその場でニューモダンローズを折ってくれました。
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「求心中割り折り」を仕込む際のコツは、両側を閉じた後に「S字」に曲げるんだそうです。
(テキストの工程5〜8)

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この作品は、中心の処理がとりわけ難しいので、本当に助かります。


完成した佐藤さんのニューモダンローズは、やはり感動の美しさでした。

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(「忘れちゃったよ〜」と言いながら、私の持っていたテキストを見ながら折っていたのは、ココだけの話。)


それにしても、どれだけ場数を踏めば、これだけの短時間でこのクオリティを出せるのか。
そして、なぜS字にするとキレイに仕上がるのか。

うーん、わからん。
きちんと言語化して、自分のモノにしたいところですが…
まだまだ、私も修行が足りないようです。


ちなみに完成した黒いバラは、お隣にいた親子にプレゼントしていました。
こうした佐藤さんのサービス精神も、佐藤ローズが愛されるゆえんなのでしょう。


❷光で変わるバラの表情
下の写真は、4つとも同じ被写体です。

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左は、コンベンション会場で撮ったもの。
さすが大学の教室!という感じで、自然光が活きた爽やかな写真が撮れました。


右は、友人宅で撮ったもの。
暖かな色合いのライトによって、落ち着いた大人の雰囲気になりました。

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(そのままプレゼントしてきました)

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同じ作品でも、照明の色によってこんなに印象が変わるんですね。

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おまけに、ハイブリッドティーローズとニューモダンローズを見比べてみました。
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ニューモダンローズの方が難しいけれど、完璧に仕上がった時の佇まいは、ハイブリッドティーローズを凌ぐ美しさです。


折るたびに新しい発見がある佐藤ローズ。
私の中のブームは、まだしばらく続きそうです。


❸ついに出た!本人のポイント解説
最近、佐藤さんがInstagramで、ハイブリッドティーローズの仕上げ方を解説してくれています。
(アカウント:satonaomiki )
Naomiki Sato on Instagram: “ハイブリッドティーローズの最後の仕上げ方をまとめてみました。 1. 中割りして二重になった花びらをして先の細い丸箸を挿して左右2動かしてしごき隙間が無いようにします。 2.…”
Naomiki Sato on Instagram: “ハイブリッドティーローズの仕上げのアドバイス続きます。 3.…”
Naomiki Sato on Instagram: “ハイブリッドティーローズの仕上げの続きです。 4. 先ずは、花びらを外側に開いて花の径が大きくなったところから始めます。 1花の底を上にして、外側の花びらの左端の部分を少しだけ外側に折ります。 2…”
Naomiki Sato on Instagram: “ハイブリッドティーローズの仕上げの続きです。 4 次に、外側から二例目の花びらの左端の重なりの部分に少し谷折りをします。底の面に対して少し角度をつけてください。花びらを丸く成形します。 5 この時、花びらの角の先端に残した遊びの部分を全部広げます。 6…”
Naomiki Sato on Instagram: “ハイブリッドティーローズの仕上げの続きです。 7 底を下にして、外側から三列目の花びらの左端に鋭角的な折りを小さく入れます。 8 折るのは端だけで、残りは柔らかく広げます。 9…”
Naomiki Sato on Instagram: “ハイブリッドティーローズの仕上げの最後です。 10 花びらの角をつまんで尖らせます。 11 中割り折りをして出来た花びらを少しだけ外側に折ります。 12 横から見て、一番外側の花びらを丸く成形し直します。 これで完成です。お疲れ様でした!”


全6回の、写真付きアドバイス
これが無料なんて、贅沢すぎるッ!!


過去に私も何回かポイント解説をさせていただいたところですが、ご本人のアドバイスは、やはり濃度が違います。

花びらを綺麗に見せるコツが満載ですので、ぜひチェックしてみてください。


併せて、私の記事もご一読いただければ幸いです。
ハイブリッドティーローズ解説
(仕込み編:2019/07/12)
まさにぃ・佐藤ローズ攻略への道【仕込み編】 - まさにぃの折り紙コラム
(組み立て編:2019/07/14)
まさにぃ・佐藤ローズ攻略への道【組み立て編】 - まさにぃの折り紙コラム
(補足:2019/07/16)
まさにぃ・佐藤ローズ攻略への道【補足】 - まさにぃの折り紙コラム
ニューモダンローズ解説
(2019/08/11)
ニューモダンローズを上手に作るコツ! 〜組み立てプロセスを徹底解剖〜 - まさにぃの折り紙コラム


♦︎♦︎♦︎


今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。


コンベンションの講習レポは、ひとまずこれくらいにしておこうかな。
ご紹介していない作品もありますが、またの機会にということで。


さて、次は何を折ろうかな。
ニューモダンローズを練習しようか、ハイブリッドティーローズに立ち返ろうか、ガーデンローズに手を出そうか…

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困ったことに、バラ以外にも折りたい作品がたくさんあります。


今後の作品も、お楽しみに!

 

折り紙の教え方も勉強になった、萩原元さんの「15°カタツムリ」。

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第25回折り紙探偵団コンベンション、日曜日・2コマ目の作品紹介でございます。

(過去のレポ)

masanii-origami.hatenablog.com

masanii-origami.hatenablog.com

masanii-origami.hatenablog.com

masanii-origami.hatenablog.com


今日の作品は、

萩原元さんの「15°カタツムリ」


らせん状に巻かれた貝殻が特徴の、かわいらしい作品です。

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とても気に入ったので、7色作ってみました。

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下に敷いたのはネクタイです。

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さて、今日も講習のレポをお送りいたします。
❶感動づくしの50分
❷教え上手な萩原さん
❸らせんの貝殻について


♦︎♦︎♦︎


❶感動づくしの50分
複雑な作品のイメージがある萩原さんですが、今回はとてもシンプルで折りやすかったです。


◯難しい折り方が出てこない。

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◯22.5°ではなく15°にすることで、らせんの中心が小さくなり過ぎない。

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◯裏側のスタンドは、床面にピッタリくっつく。

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◯ちょっと小さくなるけど、15cmでも無理なく作れる。

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◯どんな絵柄でもかわいい。

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◯紙をはさむと、メモ立てにも使える。

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という、良い所だらけの作品でした。
特に最後の「メモ立て」が感動的で、周りから歓声が上がっていました。
プレゼントにも使えそうなので、量産しようかな。


❷教え上手な萩原さん
作品も素晴らしかったのですが、個人的にツボだったのは教え方。

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一回り大きな紙を使って、黒板に作品を貼って、みんなが見えるように。
折るポイントは、カラー磁石を使って分かりやすく。
時々、周りを巡回して、進捗を確かめながら進めていきます。


初心者を焦らせず、上級者を退屈させない、絶妙なペース。
不思議なくらい居心地のいい、平和な講習となりました。


私も日頃から人に教えることを意識しているつもりでしたが、これには脱帽です。
よく研究させていただきます。


本当に分かりやすくて驚きました。
こういう講習ができる人になりたいなぁ。


❸らせんの貝殻について
1つのカドを使って「らせん模様」を作る方法は、実は結構前からあります。


カドを細くして、90°の角度で「山折り」に折るのを繰り返すだけの簡単な構造です。


綺麗ならせん模様が簡単に仕上がるうえ、紙がしっかりロックするので、個人的にもとても好きな折り方です。


私が最近折ったものだと、神谷哲史さんの「サザエ」と「ヤドカリ」があります。
(サザエ:2018/04/12)

masanii-origami.hatenablog.com

(ヤドカリ:2018/04/29)

masanii-origami.hatenablog.com


1枚の紙でコレだけ作っても面白いので、ご存じない方はぜひやってみてください。
(理論上は無限に作れます)


今回は、ピロッと出ている最後のカドを内側にしまい込んで、スッキリさせています。

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この方法は私も知らなかったので、目から鱗でした。


♦︎♦︎♦︎


というわけで、萩原元さんの「15°カタツムリ」でございました!

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シンプルな構造にこだわりが詰まった、素晴らしい作品。
講習そのものも、非常に勉強になりました。
萩原さん、ありがとうございました。


講習の最後には、出来たてホヤホヤの「コアラ」をお披露目。

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Twitterで創作の過程を拝見していたので、これは嬉しいサプライズでした。
やっぱりこの人、すごすぎる…

 

折り紙飛行機を極めると、こうなる!細部までリアルなこだわり作品「F-104G スターファイター」

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第25回折り紙探偵団コンベンション講座レポ。
(前回までのレポはこちら)

masanii-origami.hatenablog.com

masanii-origami.hatenablog.com

masanii-origami.hatenablog.com


さて、今日は日曜日・1コマ目の講習作品です。

Lockheed F-104G スターファイター


紙ヒコーキ好きの子供が絶叫しそうな、ガチ飛行機きました!

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講習当日は満足のいくクオリティに仕上がらなかったので、しっかりとした厚手の紙でリベンジ。

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やっと満足のいく仕上がりになりました。

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それでは、当日の様子をお送りいたします。
❶見本を見て即決
❷止まらぬ飛行機愛
❸Matthew Wongさんと再会


♦︎♦︎♦︎


❶見本を見て即決
実は直前まで、コレとは別の講習を申し込もうと思っていました。

スターファイター」という名前から私が想像したのは、ちょっとカッコ良い系の、宇宙船みたいな作品。


んー、もっと大人っぽい作品をやりたいなぁ。
と思って、見本が並ぶ展示ルームに足を運ぶと…

 

ん?

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おい、ちょっと待て。
何だこのガチなフォルムは。


ちょっとカッコ良い系とか言ってすいません。

超カッコ良い。


次の瞬間、手が勝手にペンを走らせ、気がつくと第一希望がこの作品に書き換わっていたのでした。


❷止まらぬ飛行機愛
折り図が配られ、黙々と折り始める受講者たち。


教室が静かになると、手持ち無沙汰になった作者の方(本名を出して良いのか未確認なので伏せます)のトークが始まりました。


F-104G スターファイターは、アメリカ・ロッキード社製の戦闘機で、第2世代に分類されます。ロッキード社は名前を知っている方も多いですよね。西ドイツなどに導入され、かつての日本ではF-104Jというタイプが導入されていました。飛行速度はマッハ2です。細長い形をしていますよね。当時は最高速度を競う傾向にありましたが、近年ではそこまで早い速度は求められなくなっており…

私が聞き取れたのは、ここまでです。


現代の戦闘機は第◯世代と言われており、第△世代の装備で特徴的なのは×××ですが、それ以降は次第に※※※が重視されるようにり、なんちゃらかんちゃら…

もう止まりません。


トータルでは、この3倍くらいの情報量だった気がします。
とにかく、並々ならぬ飛行機愛は伝わりました。
こういうオタクっぷり、とても好きです。


❸Matthew Wongさんと再会
講習では、Matthew Wongさんとご一緒させていただきました。
5月に勝田恭平さんの教室でもお会いした、香港の方です。
(当時の記事:2019/05/14)

masanii-origami.hatenablog.com


とっても気さくな方で、カタコトの英語で会話しながら講習を楽しむことができました。
(英語ちゃんと勉強しなきゃなぁ…)


Matthewさんは、相変わらず折るのが速い。
そして、やっぱり上手でした。

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一発目でこれか。


私が大きなイベントに参加する事はほとんどないのですが、こうした出会いがあるのは嬉しいです。


Mr. Matthew Wong, I was glad to play with you :)


♦︎♦︎♦︎


というわけで、超マニアックなリアル紙飛行機、「Lockheed F-104G スターファイターでございました。

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工程数は、74とそこまで多くなかったのも嬉しいポイント。
折り図もいただいて、たいへん充実した講習となりました。

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後日、完成品と実際の写真を見比べてみたのですが、本物とソックリ。

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ベントラルフィンって、コレのことだったのね…
ショックコーンが円錐形ではなく、円錐を半分に割った形になっているのも、こだわりを感じます。
なるほど、音速機はコレがないと気流が乱れてエアインテークが機能しないのか。


…はっ!
私も戦闘機オタクの沼に片足を突っ込んでいるッ!


ハマって戻れなくなる前に、そろそろコラムをお開きにしたいと思います。

作者の方、どうもありがとうございました\(^o^)/

 

折り紙コンベンション講習・Tommyさんの「白鳥」をおさらい!

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前回に引き続き、第25回折り紙探偵団コンベンションのレポでございます。
(全体編:2019/08/13)

masanii-origami.hatenablog.com


(机さんの「鯉」:2019/08/15)

masanii-origami.hatenablog.com


今日は日曜日・3コマ目の講習レポ。
Tommyさんの「白鳥」です。


恐ろしく高難度だった前回の「鯉」に比べて、こちらはとても折りやすく、折り紙らしい作品でした。

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では、早速お送りしましょう。
SNSでの出会い
❷当日は「ヒナドリ」のおまけ付き
❸おさらいはファミリー仕立て


♦︎♦︎♦︎


SNSでの出会い
Twitterでは何かと交流があったTommyさん。


私が以前、♨️Abraham♨️さんの折り図をテストプレイさせていただいた際には、Tommyさんもご参加されていたようです。
(当時の記事:2019/04/22)

masanii-origami.hatenablog.com


そんな親近感のわくTommyさんが、今回のコンベンションで講習をされると聞いて、迷わず飛びついたのでした。


ぜひともお会いしてみたい!
当日、迷わず第一希望に「白鳥」を突っ込むと、しばらくして「白鳥・完売」の放送が。
あぶないあぶない。


❷当日は「ヒナドリ」のおまけ付き
生Tommyさんは、メガネの似合う端正な好青年でした。
今回が初めての講習とのことですが、とっても説明が上手。


配布された折り図に沿って、ゆっくり丁寧に進めてくれました。
年配の方も多く参加されていましたが、安心して作れたのではないでしょうか。

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「ぐらい折り」のベストな角度を、絵に描いて説明してくれたのも良かったです。
なるべく正確に折りたい中・上級者には、こういう気配りが嬉しいんですよね。
こういう教え方、私も見習いたいです。


作品そのものも非常にシンプルで、トータル32工程、「鶴の基本形」を抜いたら22工程しかありませんでした。折りやすいハズです。

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鶴の基本形からは色々な鳥が作れますが、新しいレパートリーが増えて感激です。
ウチの生徒さんにも教えてあげようっと。


余った時間で「白鳥のヒナ」をサクッと作って終了!

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大満足の50分でした。ありがとうございました\(^o^)/


❸おさらいはファミリー仕立て
コンベンションの興奮冷めやらぬ翌週。
白鳥にぴったりの「白色」で、おさらいしてみました。


折り図をほとんど見ずに2個目を作れたのは、シンプルな構造だからこそ。

ヒナに至っては、完成品をちょっと引っ張るだけでコピーできました。
(魚の基本形がベースです)


紙のサイズは、親鳥が24cm、ヒナが7.5cm。

どちらも、コンベンション参加者に配布される折り紙です。

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ヒナは15cmを4カットすればOKなので、4羽作ってファミリーにしました。

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高難度の作品をゴリゴリ折るのも楽しいですが、やっぱりシンプルな作品をゆったり折るのも楽しいですね。


♦︎♦︎♦︎


というわけで、コンベンション講習レポ・第2弾は「白鳥」でした!
Tommyさんは、ご自身でもブログでコンベンションの報告をされているので、ぜひ読んでみてください。

tommy03ori.hatenablog.com

tommy03ori.hatenablog.com

tommy03ori.hatenablog.com

twitter.com


次の作品レポは、どうしようかな。
おさらいできたものから、ぼちぼちご紹介いたしますね。

 

展開図からのスパルタ講習!〜机さんの「鯉」は想像以上にコイ時間だった〜

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第25回折り紙探偵団コンベンション、お次は講習編でございます。
(全体レポ:2019/08/13)

masanii-origami.hatenablog.com

 

私が受けた講習は、2日間で8個。
時間内に仕上がったものや、自宅で作り直したりしたものを、少しずつ紹介していこうと思います。


まずは、机さんの「鯉」。
これが一番ヤバかった。
難度は★★★★(レベル4・超難解)。
2日目の最後、約2時間の講習作品です。


早速、レポートお届けいたします。


❶爆速フルスピード仕込み
❷怒涛の展開図折り(前編)
❸怒涛の展開図折り(後編)
❹何とか完成、のはずが…
❺仕上げは時間外に


♦︎♦︎♦︎


❶爆速フルスピード仕込み
スクリーンに映し出されていたのは、折り紙の展開図を描くための専用ソフト「ORIPA」。

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リアルタイムでORIPAを編集しながらの講習と知った時、私の中の何かがつぶやきました。


この場所はヤバイ。
俺はヤバイ場所に来てしまった。


えー自己紹介は…しません。時間が勿体ないので


と言って、淡々と講習がスタート。
まじすか。
講習2時間なんですけど。

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カチカチカチ
「はい、ここ折ってください」
カチカチカチ
「次はここと、ここです」


超高速で進む「仕込み」。
周りに構うヒマはありません。

全神経を集中させ、必死に先生に食らい付いていきます。


初心者のみんな、すまねぇ。
俺は先に行くぜッ!


と、思ったら。
ふと周りを見渡すと、みんな涼しい顔をして、パキパキ進めているではありませんか。

こ、この場所はヤバイ…


❷怒涛の展開図折り(前編)
ORIPAを使ったハイスピード仕込みが終わり、ようやく組み立て作業に入りました。


しかし、何かが変です。
色のついた方が内側になっています。
イヤな予感がする…

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次の瞬間、オメガウェポンの「メギド・フレイム」が飛んで来ました。
FF8知らない人ごめんなさい)


コレを裏返しながら、左右対称に、展開図どおりに折ってください


へ?
なんですと?


一斉にガケから突き落とされる、子ライオン(受講者)たち。

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いや、展開図折りできないんですけど。
できないんですけど…


でき…


チクショー、やってやる!!!


❸怒涛の展開図折り(後編)
目を血走らせてバキバキ折り畳むこと、およそ10分。
やっと形になってきました。


せ、先生、こんな感じですか!?


「あ、ここは山と谷が逆です」


うおおおおおおッ!!


さらに10分。
先生、どうですか!?

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「うん、いい感じっすね」

褒められたぜッ!(単純)


そして…


「はい、そろそろ次にいきまーす」


という声が聞こえる頃には、何とかソレっぽい形になっていました。
(すでにガス欠)

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や、やればできるじゃねぇか俺…


隣でアドバイスをくれた方、ありがとうございました。
彼の救いの手がなかったら、完全に遭難し、失意のうちに教室を去っていたことでしょう。


❹何とか完成、のはずが…
その後も続く、ハイスピード&ハイレベルな講習。

私のすぐ後ろでは、先程「白鳥」の講習をしてくださったTommyさんが頑張っていました。

私も負けていられません。

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今までの経験をフル動員し、隣の人を頻繁にカンニングしながら(おい)必死に進めていきます。

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もう、なりふり構っていられません。
隣の方、本当にお世話になりました。ありがとうございました。


結局、口元・胸ビレ・尾ビレの仕上げを待たずに、講習はタイムアップ。
先生の前には、飾られた完成品(お手本)を写真に収めようと、人だかりができていました。


私も一応それっぽい形にはなったのですが…

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何とも微妙な感じです。


そして、どうしても胸ビレが白くなってしまいます。
まぁ、綺麗だからよしとしよう。
ついでに目も白くしてしまおう。


❺仕上げは時間外に
残念な形のままカバンに突っ込まれたコイちゃんは、帰りの電車&自宅で仕上げをしました。


まずは口元。
ヒゲを細くして、口をポッカリ開けます。
( ̄Д ̄)みたいな表情になりましたが、コレはコレでいい感じです。

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そして腹ビレ。
長すぎるので、段折りでスリムにします。
ついでに尾ビレもスリムにします。


頭にティッシュを詰めて、全体の形を整えれば、完成です!

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うん、よい。
見事に魚のフォルムが再現されていて、随所にデザインのこだわりが感じます。

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お手本と比べるとまだまだですが、苦労して作った甲斐がありました。


♦︎♦︎♦︎


はい、お付き合いいただきありがとうございました。


私にはまだ早かったか…と心配しながらの受講でしたが、必死にやったおかげで、スキルが底上げされた気がします。


こんなにガッツリ折り紙を勉強できる機会は、本当に貴重です。参加してよかった。


ずっと折りたいと思っている展開図折りの作品があるのですが、その目標にも一歩近づいた気がします。


机さん、ありがとうございました!