まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

【折り紙講座レポ】子ども会で教室をやってきました!

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私が住んでいる地域の子ども会からオファーをいただき、お子さん向けの講座をやらせていただきました。


隣の自治会からも集まってくれたそうで、大人も含めて30人近くの方にご参加いただきました。

ありがたいことです。

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さて、今日は久しぶりの講座レポ。
この日のメニューを、一挙にご紹介いたします。
❶フーフーヨット
❷折って切って開くやつ
❸シャツ
❹カブト→きんぎょ
❺4枚の手裏剣


♦︎♦︎♦︎


❶フーフーヨット
「つかみ」は、やっぱりコレ。遊べる折り紙の定番です。

折紙講師の参考書「おりがみ4か国テキスト100」の掲載作品。

小さいお子さんでも作れるので、よく子供向けの講座で使っています。

(あっ写真撮り忘れた…)


❷折って切って開くやつ
コレ、名前ないですよね?

何回か折ったあとに切れ込みを入れて、開くと模様ができているアレです。

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三角パターン・四角パターンの両方をやったのですが、思いのほか盛り上がったので、3枚目に突入。

色とりどりの作品が、テーブルに並びました。


❸シャツ
こちらも定番。

誰がどう見ても「シャツ」に見えるので、いつも人気の高い作品です。

工程も簡単なので、子供から大人まで楽しんでいただけました。

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(これは私が折ったやつ。黒色が不人気なので、積極的に使ってます)


ぜひ、ご自宅で色々な絵柄を試してもらいたいと思います。


❹カブト→きんぎょ
昔からありますが、意外と知られていない作品。

「フーフーヨット」と同じく、こちらも「おりがみ4か国テキスト100」に載っています。

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カブトの後ろをひっくり返す作業は難しいのですが、大人のサポートのお陰で、みんな上手にできました。


❺4枚の手裏剣
締めくくりは、パズルのようなユニット作品。
時間があったので、ヒントだけ出して、自力で組んでもらうことに。

最初はかなり苦戦されていたようですが、ほとんどの方が時間内に完成できました。

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みんなで飛距離を競争しようかと思ったのですが、子供たちが元気過ぎて(いい意味で)、収拾がつかなくなりそうなので断念。


最後に記念写真を撮ったのですが…
キミたち、さっき組んだばかりなのに、なぜもうバラバラなのだッ!


♦︎♦︎♦︎


ということで、久しぶりの講座レポでございました。

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私が折った作品をいくつか並べてみたのですが、こちらも好評で嬉しかったです^^

一番人気は、神谷哲史作品集2の「アマガエル」。

お子さんって、本当にカエル好きですよねぇ。

お母様方に好評だったのは、佐藤ローズでした。

皆さんのキラキラした表情は、私が高1の頃に「エンシェントドラゴン」を知ったあの日と重なります。

これを機に、もっと折り紙に興味を持ってくれたら嬉しいですね。


お誘いいただいた役員の方、当日の運営に携わってくださったスタッフの方々、そして参加してくれた子供たちに、重ねて御礼申し上げます。

 

夏らしい、黄色いバラはいかが? 〜夏にぴったりな佐藤ローズ〜

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ハイブリッドティーローズを、黄色で折ってみました。

(前回の記事はこちら)

masanii-origami.hatenablog.com


使ったのは、ヴィヴァルディの「CANARY YELLOW(カナリアイエロー)」

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目の覚めるような、鮮やかな発色が特徴です。

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嬉しいのは、とても頑丈なこと。
「何をしたら破れるんだ?」と不思議に思うくらいです。
思い切って、ガシガシ折っていけます。
サラサラした肌触りも気持ちよく、楽しんで進めることができました。


さて。
今日は、先日から量産しはじめた「ガク」に注目してみましょう。

❶「緑系」のバリエーション
❷カールさせてみました
❸余談:ヨダレとの戦い


♦︎♦︎♦︎


❶「緑系」のバリエーション
ガクに使ったのは、先日買ったタント紙

12種類の緑色が入っているので、折ったバラに合う色を探すのも楽しくなります。


今回のチョイスは「濃いめ」。
黄色いバラが派手になりすぎないように、「視線の落としどころ」として意識しました。

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爽やかなライトグリーンでも良いのですが、こっちの方が全体に落ち着きが出て、大人っぽい印象になります。


裏返すと、夏野菜みたいですね。
赤いバラの時も「トマト」に見えたのですが…

皆さんも見えますよね!?


❷カールさせてみました
バラの横顔をネットで検索すると、花はもちろん、ガクにも色々な形があるんですね。

今回は、5つのカドを少しカールさせてみました。

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ピンと伸ばす本来の形より小さく見えるのですが、横から見えるように飾るならアリかと思います。


タント紙は丈夫なので、1つのガクで色々な形を試しても紙がヘタりません。

皆さんもぜひ、色々な形を試してみてください。
(今回は結局「まっすぐ」に落ち着きました)


やり過ぎると「しなびたトマト」みたいになるのでお気をつけください。


❸余談:ヨダレとの戦い
この黄色いバラを作った日のおはなし。

妻の友人宅で作ったのですが、部屋には1歳の息子さんが一緒にいました。


最近つかまり立ちを覚え、ティータイムを楽しむ私たちの周りを、縦横無尽に動き回ります。


私のヒザの上にも、よじ登ってきました。
どうやら、腕時計がお気に入りの様子。
さすが、お目が高い。


でもキミ、申し訳ないが、まだ早いぜ。
そしてキミ、コレは食い物ではないぜ。


ヒザの上で大人しくなったので、バラ作りを再開したのですが…
しばらくすると、ズボンに冷たい感覚が。
ヨダレです。ダバダバです。

夢の中で、時計パフェでも食っているのでしょうか。


ズボンは守れなかったが、バラは守りきるぜッ!

最後はガクを…こらっベルトを食うな!


結局、佐藤ローズをヨダレローズにする事なく、無事に完成させることができました。
時計も無事です。


そのままプレゼントして帰ったのですが、元気いっぱいの彼に破壊されないか心配です。

まぁ、また作ればいいんですけどね^^


♦︎♦︎♦︎


はい。
今日はハイブリッドティーローズ・黄色ver.の話でしたね。
余談の方が長くなってしまいましたが、まぁいっか。

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次はどんな色を試そうか、ヴィヴァルディを物色中です。
フォロワーさんが折っていた「紺色のバラ」が素敵だったので、私も青系いこうかな。

 

佐藤ローズの「ガク」を折りました! 〜佐藤さんのお手本と比較〜

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ついに「緑のタント紙」が届きました!

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先日から量産している「ハイブリッドティーローズ」に、ようやく「ガク」を付けることができます。


ガクを付けたバラを正面から撮ると、ほとんどの部分が花に隠れてしまうのですが、妻のピアノに乗せたら良いショットが撮れました。

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いつも手入れが行き届いているおかげで、きれいに裏面が反射しています。


さて。
実はこのガク、意外と苦労したんです。
❶大きさが合わない!?
❷「現物」に救われる
❸「底をギザギザに」の真意


♦︎♦︎♦︎


❶大きさが合わない!?
花とガクの比率は5:3。
花のサイズは25cm(正確には24.75cm)なので、15cmのタント紙でOKなはず。

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が、しかし。


あれっ?
何か変だぞ?
はまらない。


横はスカスカなのに、上は長すぎる。

ネジのようにスッポリはまるかと思いきや、全然合いません。


「佐藤ローズ ガク 側面」とか検索しても、全くヒントが見当たらず。

しばらく無意味にスポスポしながら、途方にくれるのでした。


13工程しかないし、楽勝だぜ!
サクサク量産してやるぅ!

と高をくくっていたら、アッサリと失敗疑惑が浮上しました。


❷「現物」に救われる
いじけた子供のようにガクをスポスポしているうちに、ふと思い出しました。


昨年、佐藤さんに現物をもらったではないか。


神棚のお供え物のように祀ってあった「現物」を、久しぶりにケースから取り出します。

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ご本人が折ったハイブリッドティーローズ
やっぱりうめぇ…


はッ
見惚れている場合じゃない。
「ガク」を観察するのだッ!!


中心を見ると、ピロッと「ヘタ」のようなものが出ています。
これは、沈め折りのラインをずらしているな。なるほど。
よし、ここは折り直そう。

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側面のスカスカは、裏面の内側の折り込みを浮かせれば、何とかなりそうです。


作り直したガクをねじ込んでみたら…

「ギシッ」という音とともに内側へ沈み込み、抜けなくなりました。

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やったぜ!!


❸「底をギザギザに」の真意
佐藤さんに教わった「底はギザギザに折る」という意味が、やっと分かりました。


山と山の間の窪みに、ガクがスッポリはまるんです。

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山の左右を均等にする理由も、このためですね。

検証が後になってしまいましたが、自分の手で確かめることができてよかったです。


バラの内側の折り方は、「②組立編」に詳しく書きましたので、よかったら参考にしてみてください。
(2019.07.14)

masanii-origami.hatenablog.com


♦︎♦︎♦︎


というわけで、意外と苦労した「ガク」でございました。
苦労したおかげで工程を丸暗記できたので、結果オーライでしょう!

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今後も忘れないように、しっかり記録を取っておこうと思います。

作る途中の写真や、裏側のショットって、意外と出回ってないんですよね。

せっかくのSNSですから、きれいな完成写真だけでなく、それに行き着くまでの情報もできる限り発信していきたいと思います。

こうした動きが広がって、みんな気軽に情報交換できればいいですね。

 

「国旗折り紙」で折り鶴を作りました

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ちなちゃんがくれた「国旗折り紙」を使って、折り鶴を作ってみました。

彼女が「ネコ」を折った日に、分けてもらったものです。
(2019.07.20)

masanii-origami.hatenablog.com


ちなちゃんが折ったのは日本。

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私がチョイスしたのは…
もちろん「フランス」です。

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フランス帰りですから。
(言ってみたかっただけ)


さて、今日も前回に引き続き、定期講座の様子をお届け。
❶サイズは2種類!
❷線のズレはご愛嬌
❸折り紙の譲り合い
では、ごゆっくりどうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶サイズは2種類!
今回の製品は、「折り紙 国旗」で検索すると一発で出ます。

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◯7.5cm×7.5cm(今回のもの)
「トーヨー 小さいおりづる 折り紙」

◯15cm×15cm
「トーヨー 折り紙 おりづる 国旗」

 


折り鶴の折り図付きなので、買ってそのまま使えます。


ちょっと大きな文房具屋なら、店頭にあるかもしれません。


あっ
彼女にどこで買った聞くの、忘れてた。
今度会った時に、チェックしておこうっと。


❷線のズレはご愛嬌
カドを見ると分かるのですが、この絵柄はプリントが少しズレています。

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正確に折ったつもりでも、黒い線がはみ出してしまうのは、コレが原因だったんですね。


こうしたズレは、市販の絵柄モノではよく見かけます。

過去にがっつり検証したことがあるのですが、規則的なパターン柄でも、あまり正確ではありませんでした。
(2018.11.19)

masanii-origami.hatenablog.com


まぁ、大量生産の商品だし、仕方ないでしょう。
折り手のスキルが足りない訳ではないので、あまり気にしないで大丈夫です。


ちなみに、「あえて本来のラインからズラし、線に合わせて折る」という荒業もあります。

意外とキレイに仕上がるので、気が向いた方はやってみてください。


❸折り紙の譲り合い
ウチの定期講座では、持ち寄った折り紙をシェアするのが恒例になりました。


その文化が定着したのは、ちなちゃんのおかげ。
よく、ダイソーやセリアで調達した綺麗な絵柄を、みんなに分けてくれます。


これには、子供も大人も大喜び。
時折、彼女も新しい絵柄をもらって満足気です^^


私も彼女の影響で、しょっちゅう100円ショップに寄るようになりました。
(つい、買い過ぎちゃうんですよね…)


そういえば、時折メンバーの方がお菓子を持ってきてくれるようになったのも、彼女のサービス精神が移ったからでしょうか。


おかげで(?)、私が買っておいたオレオが、半年くらい未開封のまま放置されています。
賞味期限が近付いたら、自分で食べちゃおうかな…


♦︎♦︎♦︎


というわけで、今日は「国旗折り紙」の紹介でございました。

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こうしたテンプレート系も、たまには面白いですね。
動物やくす玉、それから「千羽鶴専用(1000枚入り)なんて商品もあります。
皆さんもぜひ、色々試してみてくださいね。


なお、以前に「折り鶴を美しく折る方法」について書いているので、こちらも良かったら参考にしてみてください。

masanii-origami.hatenablog.com

 

ちなちゃん、ネコを折る。 〜折り紙講座の近況〜

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久しぶりに、定期講座の様子をお届け。
紹介するのは、ちなちゃん(小6)が折ってくれた「ネコ」でございます。


当コラムでは、彼女は5ヶ月ぶりの登場。
(2019.02.03)

masanii-origami.hatenablog.com


出典は「川畑文昭折り紙作品集」。
私も2ヶ月前に折りました。
(2019.05.30)

masanii-origami.hatenablog.com


さて。
最近は「佐藤ローズ」や、「本気の折り鶴」など、気合いたっぷりの作品が続きました。

今日は久しぶりに、定期講座の様子をお届け。
たまには、ゆるっといきましょう。


❶2日がかりの挑戦
❷ちなちゃん、ネコを飼う
❸最近の定期講座
それでは、ごゆっくりどうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶2日がかりの挑戦
私が折ったサイズと同じ35cmで、せっせと折り始めるちなちゃん。

(使ったのはこれ)


さすがに、84工程の長丁場は、1回の講座では終わりませんでした。

1ヶ月ほど時間が空いてしまいましたが、自宅で大切に保管してくれていたようです。


挑戦2日目にして、めでたく完成!

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しっかり自立もできていて、ふっくら感も出ています。

お疲れ様でした(^o^)


❷ちなちゃん、ネコを飼う
ちなちゃんは最近、ネコを飼い始めたそうです。


毎回私に、撮った写真を見せてくれます。
とってもかわいい。


もう一度言います。
とってもかわいい。


廊下で「だるまさんがころんだ」をしている写真なんかは、思わずニヤニヤしてしまいます。

ニヤニヤするちなちゃんの顔が目に浮かびます。


寝ている写真、ドアップの写真…
おっ、ムービーまである!
折り紙の写真より多いじゃないか。


よく、「ペットを飼うとカメラロールが埋め尽くされる」と聞きますが、彼女もすっかりネコちゃんの虜になっているようです。


ちなちゃんの折った作品が心配ですが、何をされても、かわいいから許してしまうのでしょう。

よく、作りかけのネコ(折り紙の方)を破壊されずに保管できたものです。

見つかってオモチャにされたら、イチコロだった事でしょう。


❸最近の定期講座
おかげさまで、私が転勤になった今でも、定期講座は月2回くらいのペースで続いています。


先日、私が折った作品を自慢しようと、箱いっぱいに詰めて持参したのですが…


ちょっと目を離したら、大変なことになっていました。
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ブレーメンの音楽隊みたいだ…
(今の子供たちは知っているのでしょうか?)

でも、何だか作品たちが嬉しそうな気がするのは、私だけでしょうか。


好きな時間に来て、好きな時間に帰る。
折る作品も自由、アドバイス以外は基本的に放置プレイというフリーダムな講座。

そんな講座に、相変わらず顔を出してくれる皆さん、いつもありがとうございます。

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♦︎♦︎♦︎


ということで、今日は軽めの内容をお届けいたしました。


ハイレベル作品を血眼になって折るのも大切ですが、たまには息抜きしないといけませんね。

適度なメリハリをつけて、今後も無理なくやっていきたいものです。


実家の座布団でゴロ寝しながら、そんな事を考える週末でございました。

 

「折り鶴」を美しく作ろう。マニアックな必勝テクを、折り紙先生が全力伝授!

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会社のアニバーサリー企画として、お客さんに折り鶴をプレゼントすることになりました。


職場では、みんなで折り鶴を量産中。
外国人の方が相手の窓口なので、これを機会に日本の文化に触れて、楽しんでいただけたら嬉しいです。


さて。
せっかくの機会なので、私も「折り鶴」と真剣に向き合ってみました!


「美しいツル」を折るために、細部まで徹底的に突き詰めました。

本では決して教えてくれない、マニアックな解説をお送りいたします。


❶展開図から折ってみよう
❷カドの「スキマ」をコントロール
❸背中をふくらませるコツ
❹羽が浮いたまま立つ!?
では、どうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶展開図から折ってみよう
折り鶴の一番ポピュラーな折り方は、こんな方法かと思います。


◯三角に折る
◯もう一度三角に折る
◯開いてつぶす
◯裏返して、開いてつぶす
(以下略)


実は、もっと良い方法があるんです。

折紙講師の参考書「おりがみ4か国語テキスト100」では、3通りのアプローチが紹介されています。


その一つが、今回のやり方。
正方形からダイレクトに折り筋をつけ、一気にたたむ方法です。

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ムダが一切なく、折り線を合わせやすいので、早く正確に折ることができます。


❷カドの「スキマ」をコントロール
これは、私の完全オリジナル。

22.5°に折り筋をつける際、「頭」と「尾」になる部分は、中心に少しスキマを空けておきます。

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ピッタリ合わせると、最後の中割り折りで内側で紙が寄り、重なってしまうんですよね。
これは物理的に避けられないので、ズレる幅を予測し、離しておくわけです。


一方で、「羽」になるカドは、極限までピッタリ合わせてOK。
ここは、後半に動かすことはありません。
裏側の紙を見えなくなるくらい、完全に閉じてしまいましょう。
(重ねちゃダメですよ!)

 

あとは、鶴の基本形まで一気にたたんでいきます。

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そこからは、テキストどおりです。

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この2つを実践すれば、さらなるハイクオリティ折り鶴を作れるはずです!


❸背中をふくらませるコツ
せっかく綺麗に作ったのに、最後にクシャッと潰れてしまったら悲しいですよね。

どうしたら綺麗なドーム型になるのか、私なりに考えてみました。

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羽の根元をしっかり持って、軽く引っ張るのはいつもと同じ。
(羽の先端を持つと、ビリッといきます)


膨らんできたら、前後を内側にカーブさせてみましょう。
中心から外側へ、両端から指を這わせて丸みを付けると、綺麗に仕上がります。

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首と尾がすっぽりカーブに収まるので、背中の膨らみにもぶつかりません。
一切シワにならないので、とってもオススメです。


❹羽が浮いたまま立つ!?
背中がフラットな状態で立たせると、羽が左右にピンと伸びて、「凛」とした姿勢を見せてくれます。

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倒れずに安定するのは、中割り折りの根元が、ちょうど4点で接地しているからです。

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(背中を膨らませると立たなくなるのは、根元がキュッと閉じてしまうから。)


前後左右で等しく折れていることと、中割り折りが根元までシッカリできていることが条件。

内側がシワにならないよう、揉み込んで伸ばしてあげましょう。
(と言いながら、ちょっとシワが見えちゃってるのはご愛嬌ということで。)

手汗や湿気でクタッとなる前に、短時間で仕上げるのがコツです。


おしとやかに佇む本来の形も風情がありますが、この方法でキリッと姿勢良く仕上げるのも、オススメの折り方です。


♦︎♦︎♦︎


いかがだったでしょうか。


この方法は展開図を理解する必要があるので、ビギナーの方に教えるときは使いませんが、自分で折るときは100%この方法で折っています。

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ちなみに私は「背中はフラット派」だったのですが、❸の方法と出会って以来、どちらも好きになりました。


フワッと膨らむ瞬間って、特に外国の方にウケるんですよねぇ。
先日のフランスでも大好評でした。


皆さんのお好みは、どちらでしょうか?

 

<テキスト紹介>
日本折紙協会「おりがみ4か国語テキスト100」

伝承作品を中心に、定番の作品を100個掲載。
鶴の基本形における3通りのアプローチなど、折り紙の基礎テクニックも詰まっています。
折紙講師の必修テキストにもなっています。

 

<素材紹介>
今回使ったのは、すべてダイソーの素材です。
Amazonでは取り扱っていないので、代わりに私のオススメ素材をご紹介。
①トーヨー 和紙風 千代紙づくし
和柄の洋紙。絵柄がきれいで折りやすいという、イイとこ取りの素材です。
プラケース付きなのも嬉しいポイント。
②ショウワグリム ハーモニーBOX様々なグラデーションが美しい折り紙。あじさい折りにも大活躍です。

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まさにぃ・佐藤ローズ攻略への道【補足】

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佐藤さんご本人に教わった「ハイブリッドティーローズ」。

ついに本命の「ダークレッド」を試してみました。

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完成した「真紅のバラ」は、想像以上にリアル。
満足のいく仕上がりです!

妻が持ってきてくれた深緑のドレスと、色の相性がピッタリ。

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綺麗な写真が撮れました。


さて。
今回は【仕込み編】【組立編】の補足情報をお届け。
過去2回の記事も含めて、ご覧ください。

masanii-origami.hatenablog.com

masanii-origami.hatenablog.com


❶収束時の「フチ」の合わせ方
❷花びらの仕上げ、横からショット
❸佐藤さんより追加アドバイス
❹「ヴィヴァルディ」の商品情報
では、どうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶収束時の「フチ」の合わせ方
実は、前回の写真の1枚に誤りがありました。
(すでに削除済みです)

全体を収束させる際、隣同士で合わせるのは、側面のヒダではなく、上のフチ。

まとめた時に、ちょうど5枚の花びらが一直線に繋がればOKです。

写真で解説していますので、ご確認ください。

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なお、Instagramに関しては、写真1枚の差し替えができなかったので、記事を上げ直しました。
その前にリアクションいただいた方には、この場を借りてお詫び申し上げます。


❷花びらの仕上げ、横からショット
せっかくなので、花びらを折り出す途中の写真を撮ってみました。
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完成した時、一番外側の花びら(1段目)が上から見えるようにするため、ちょっと工夫しています。


1段目:なるべく大きく見せるため、真横にガバッと広げています。
2段目:1段目が隠れないように、花びらをカールさせて内側に寄せました。

正解がどうか分かりませんが、個人的にはキレイにまとまったと思っています。

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底(裏側)の写真も載せておくので、参考にしてみてください。

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❸佐藤さんより追加アドバイス
ありがたいことに、佐藤さんが私の投稿にコメントをくれて、追加でアドバイスをくださいました。


◯折り筋を弱くするのは、ヴィヴァルディやタントなど、厚い紙に有効です。


◯バラは「仕込んでから整形しかない」という性質なので、紙質が大きく影響します。また、円形になるのも特徴です。


◯和紙を使うときは、ドーサ液を買って「ドーサ引き」をするのがオススメ。
柔らかい和紙に適度なコシが生まれ、折りやすくなります。
テキストの表紙の「ガーデンローズ」は、ドーサ引きした小川和紙を使っています。


ちなみにドーサ液とは、和紙のにじみ防止のために塗る、ミョウバンと膠(にかわ)を混ぜた液のこと。
私は使ったことがありませんが、画材として普通に売っているようです。


なお、前述❶の誤りを指摘してくれたのも佐藤さんです。
アフターフォローまでしていただき、頭が下がる思いです。

皆さんもぜひ、佐藤さんのアドバイスをご活用ください。

コメントそのものは、Instagramの【仕込み編】にあります。
(2019.07.12)

www.instagram.com

 


❹「ヴィヴァルディ」の商品情報

最後に、今回使った紙の情報をお届けいたします。

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フランス・キャンソン社製の「ヴィヴァルディ」、色は「ダークレッド」。

通販で買えるお店「紙の温度」のリンクを貼っておきますね。
(ここでの価格は200円)

www.kaminoondo.co.jp


サイズは、49.5cm×64.5cm。
今回は、正方形にカットしたものを4等分して、そこから五角形を作っています。


ちなみに「ガク」は15cmのタントでいいとのこと。

昨日ポチったので、今日あたり妻が受け取ってくれた事でしょう。
こちらも、作るのが楽しみです\(^o^)/


♦︎♦︎♦︎


というわけで、ハイブリッドティーローズの「ダークレッド」を、解説付きでお送りいたしました。

ガクも折りたいし、「ニューモダンローズ」「バラのつぼみ」も折ってみたい。
それに、2冊目のテキストに載っている作品も気になるところ。

今後も大人買いしたヴィヴァルディを、有効活用していきたいと思います。

いやぁ、佐藤ローズ、楽しいですねぇ!!

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