まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

甲羅までリアルに再現! 神谷哲史折り紙作品集「アカウミガメ」に初挑戦

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今回ご紹介するのは、神谷哲史折り紙作品集3よりアカウミガメ

甲羅の模様だけでなく、甲羅のフレームまで精巧にデザインされた作品です。

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テキストのお手本は赤茶色なのですが…

ウミガメ(カメ全般)のイメージって、何だか緑色なんですよね。

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発売当初から「難しい」と評判だったのすが…やはり難しかったです!


☘️今日のトピック☘️

❶セリア53cmが活躍

❷えげつない甲羅の折り込み

❸川畑氏の「亀」もヤバい


♦︎♦︎♦︎


❶セリア53cmが活躍

35cmくらいの紙で作ろうかと思っていたのですが、やはり最初は大きい方が安心です。

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普通に手に入る最大のサイズ、セリアの53cmを採用しました。

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最初はバサバサして折りづらいのですが、甲羅などの複雑なパーツは細部がよく見えるので、初めての作品にはもってこいです。

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完成サイズは、およそ20cm。

手と比較すると分かりますが、結構でかいです。

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しかし、えげつない甲羅の構造(後述)を考えると、これくらい大きくないと破綻していたかもしれません。

どでかい紙を使って正解でした。


❷えげつない甲羅の折り込み

亀の甲羅をリアルに再現するために、176工程のうち47工程は、すべて仕込みに費やします。

それだけでも辛い作業だったのですが、組み立てはさらに大変でした。

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意外だったのは、中心にある5つの六角形よりも、甲羅のフレームの方が難しかったこと。

甲羅部分とフレームで、ヒダの仕切り幅が微妙にズレているのが分かりますでしょうか。

このズレを作るのが、予想以上に複雑だったんですよね。

本物の亀の甲羅も、確かにそうなっていますが…

それを再現するために、ここまでやるんかい!

神谷氏のこだわりは、凄まじいですね…


❸川畑氏の「亀」もヤバい

亀の甲羅を折り紙で折るなんて、変態なんじゃないか…


と、思ったら。

あるんです、他にも。


川畑文昭さんの「亀」です。
(2019/06/23)

masanii-origami.hatenablog.com

(2019/06/17)

masanii-origami.hatenablog.com

(2019/06/15)

masanii-origami.hatenablog.com

 

こちらは、手足の指までついたリクガメ。

背中には正六角形が7つ敷き詰められています。

60°の折り筋をびっしり仕込むのがツラい。

仕込みの段階でびっしり並ぶ正三角形が、その変態っぷりを物語っています。


「甲羅の模様を折り出したカメの作品は、今でこそ珍しくありませんが…」

アカウミガメの説明書きに、こうサラリと書いてあるのですが、よくよく考えるとヤバい世界ですね。


♦︎♦︎♦︎


神谷哲史折り紙作品集3より「アカウミガメ」でございました。

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細部はいびつですが、大きな失敗なく形にできたので、まぁ良しましょう。

もう少し小さいサイズで、しっかり作り直したいところ。

どんな素材を使うは、考え中です。お楽しみに!

 

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