まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

彩雲紙「大理石」でアカウミガメを折る。

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神谷哲史折り紙作品集3のアカウミガメに初挑戦したのは、前回のこと。

(2020/05/05)

masanii-origami.hatenablog.com

 

甲羅はきれいにできたのですが、作り込みが甘く、納得のいかない箇所があったので、新しく作り直すことに。

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やはり簡単にはいきませんでしたが…

いい感じのクオリティに仕上がったと思います!


☘️今日のトピック☘️

❶彩雲紙「大理石」のデビュー

❷工程を先回りする

❸仕上げの工夫あれこれ


♦︎♦︎♦︎


❶彩雲紙「大理石」のデビュー

アカウミガメを作るにあたり、新しい素材を試してみました。

白や茶色、灰色が散りばめられた「彩雲紙 大理石」です。

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かなり厚みがあるので、ちゃんと折れるか心配でしたが、とても扱いやすかったです。

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硬いので破れやすいかな…と思いましたが、意外にコシがあり、伸びも良かったので、ガシガシ折っていけました。

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彩雲紙は、以前にもご紹介した「あじさい」がとても良かったですね。

花折りピラミッドを折ったのは、前々回のこと。
(2020/05/03)

masanii-origami.hatenablog.com

 

佐藤ローズとの相性も抜群でした。
(2020/05/01)

masanii-origami.hatenablog.com

(2020/04/29)

masanii-origami.hatenablog.com

 

「虹」を使って、剣弁高芯咲きのバラを折ったことも。
(2020/02/09)

masanii-origami.hatenablog.com

 

あと1種類、手元には「桃」というカラーが残っています。何を折ろうかな〜。

 

❷工程を先回りする

2回目のチャレンジとなる今回は、折る順番を少し変えることで、よりスムーズに進めることができました。

甲羅のフレームを作るために、ヒダの幅を微調整するシーンです。

 

テキストでは、「仕込み→展開→折る→戻す」というプロセスを、1段ずつ完成させていきます。

この方法だと、一度完成させたヒダを半分バラす必要があり、崩れないかヒヤヒヤしてしまうんですよね。

 

今回は前後の流れが分かっていたので、

①4段すべてに仕込みを入れる

②展開したまま、すべての段を折る

③まとめて一気に戻す

という方法を実践。


この工夫はアタリだったようで、前回より早く、より正確に折ることができました。

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全体のプロセスを見渡せるのが、2回目以降の良いところ。

次にどんな折り方が来るのか予測できると、それを見越した配慮ができます。

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❸仕上げの工夫あれこれ

完成させるだけで手一杯だった前回は、「アラをごまかすための仕上げ」でした。

今回は、「より美しく見せるための仕上げ」です。

前者は苦しい作業ですが、後者はとっても楽しい、ワクワクする瞬間です。

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まず、甲羅はより立体的にふくらませて、ウロコのような質感にしました。

やや浮いた方が影が付くので、模様がよく見えるんですよね。

実際はピッタリくっついているはずですが、良いんです。かっこいいから。

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紙の重なりが浮きやすい手足と、パックリ割れたお腹は、入念にノリ入れしています。

彩雲紙は表面がザラザラしているので、ノリが付きやすいです。

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ヒレは、ノリが乾くまえに曲げておいたので、自然な形をキープすることができました。

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首が前回と比べてスリムになり、頭全体の整形がしやすくなったのも大きいです。

シルエットを整えて、サイドはノリ入れ。

わずかではありますが、前回出せなかった口を表現できたのも嬉しいポイント。

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しっかし、テキストと比べると、まだ首が太いですね。

紙の戻りが強烈なので、濡らして繊維をほぐすしかないのでしょうか。

ウェットフォールディングはあまりやったことがないし、完成後に部分的に鳴らすと盛大に失敗しそうです。怖すぎる。

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一応カメの頭には見えるし、この状態でも良しとしましょう。


♦︎♦︎♦︎


神谷哲史折り紙作品集3の「アカウミガメ」、2回目のチャレンジでございました。

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新しい作品は、いろいろな発想やテクニックと出会えるのが楽しいです。

(時に苦しい思いもしますが…)

 

「これは、以前やった折り方と同じだ」

「あの作品の、あの構造に似ている」

といった具合に、自分の知識がどんどん蓄積していくのも、大切な収穫です。

これからも、たくさんの作品に触れることで、スキルアップを重ねていきたいものです。

 

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