たけるくんが大理石風の折り紙をくれたので、こんなものを作ってみました。
「コガネムシ」です。
これは、月刊おりがみ105号(1984年5月号)のもの。
私が生まれる前に出たテキストです。
もともと実家にあったもので、私が小学生の頃からよく折っていました。
初めてチャレンジした「脚が6本ある本格的な昆虫」ということで、とても思い出深い作品です。
と、当時を思い出しながら、久しぶりにテキストを見返していると…
なんと考案者は、佐藤直幹さんじゃありませんか!!
世界的に有名な「佐藤ローズ」や、最近SNSで大人気の「ハチドリ」の考案者でもあります。
(私も過去に作っています)
まさか、20年以上も前からお世話になっていたなんて…とても感慨深いです!
兄弟作の「タガメ」は、最近出た「月刊おりがみ504号(2017年8号)」に再登場しているので、ぜひチェックしてみてください。
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コガネムシの考案者が佐藤さんと判明し、今もドキドキが止まりません。
ですが、今日もコラムを書いていきますよ〜。
今回は、折り紙の絵柄にちなんで「擬態」の話。
一口に「擬態」といっても、色々な種類があるのをご存知でしょうか?
❶自然界のかくれんぼ
❷あえて目立つヤツもいる
❸昆虫以外の擬態
では、どうぞ。
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❶自然界のかくれんぼ
ナナフシやバッタなど、自分の身を守るために背景に紛れるものを「隠蔽(いんぺい)擬態」と呼びます。
以前のコラムでも紹介した「コノハムシ」も、典型的な例です。
(8月17日の記事をご覧ください)
masanii-origami.hatenablog.com
これらの例に対して、逆のパターンもあります。
「攻撃擬態」は、獲物を捕えるために隠れる擬態です。
こちらは、カマキリが有名でしょう。
また、花びらにそっくりな外見で、花に近づくチョウなどを捕らえる「ハナカマキリ」という種もいます。
自然界に見られる、見事なまでの芸当です。
❷あえて目立つヤツもいる
自然界には、わざと目立つ色を選ぶ動物もいます。
例えば、ヤドクガエル。
赤・黄色・青など、ド派手な色をした小さなカエルで、超強力な神経毒を待っています。
あとは、最近、日本近海で発見されて大騒ぎになった「ヒョウモンダコ」も有名でしょう。
彼らはあえて目立つことで「危険」をアピールし、天敵から身を守っています。
このような形態のことを、発見者にちなんで「ミュラー型擬態」と呼ばれています。
一方で、これら危険な生物に便乗するヤツもいます。
ハチとそっくりな「トラカミキリ」
サンゴヘビにそっくりな「ニセサンゴヘビ(ミルクヘビ)」
などなど。
彼らは毒を持っておらず、無害な場合がほとんどです。
これらの形態は、「ベイツ型擬態」と呼ばれています。
❸昆虫以外の擬態
生き残るための有効な手段である「擬態」は、なにも虫だけの特権ではありません。
世の中には、実にさまざまな擬態をする生き物がいます。
例えば、「トラ」。
白・黒・黄色の縦縞模様は、やぶの中に隠れるのに適しています。
そして「タコ」。
彼らは、細胞の中にある色素の大きさを自在に変えることができ、白・黒・茶色など様々な色に変化することができるんです。
さらに、体の凹凸まで変えることができます。
あとは、頭の中に貝殻があるとか、脳が8個あるとか…
タコの面白いところは挙げるとキリがないので、詳しくはまたの機会にお話ししましょう。
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はい。
というわけで、折り紙と全然関係ない話でした。お付き合いただき、ありがとうございました^^
これからも折り紙ネタにまぎれて、こういう小ネタも出していきます。
このコラムをきっかけに、生き物にも興味を持ってくれたら嬉しいです(^o^)