まさにぃの折り紙コラム

折紙講師まさにぃのブログ。

「失敗するな」は、成功を産まない。失敗の山から生まれた、いっくん渾身のピラミッド。

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いっくん(小5)が、斜め折り四段ピラミッドをマスターしました。


今日は、彼の功績をストーリー仕立てで紹介しましょう。


①いっくんの初ピラミッド
②2個目が作れない!
③悶々とする日々、ついに…
④あとがき


では、どうぞ。


❶いっくんの初ピラミッド
いっくんが折り紙を始めてから、半年あまり。
私と出会って間もない頃、ピラミッドを彼の目の前で作ってみせた事がありました。一枚の紙が劇的に変化していく様子に彼は興味津々で、私の手元を食い入るように見ていた気がします。


こうして、あじさい折りにハマったいっくんは、基本形Aを瞬時にマスターし、YouTubeからダリアを覚え、怒涛の勢いでスキルアップを重ねていきました。


そして、ついに自分自身の手でピラミッド第1号が完成。今からちょうど1ヶ月前の出来事です。
(当時の様子は、4月25日の記事を参照)

いっくん(小5・10歳)が、ついに斜め折り四段ピラミッドを完成させました。 - まさにぃの折り紙コラム


❷2個目が作れない!
それから彼は、ひとつの壁に直面します。2個目のピラミッドを作ろうとしても、仕込みの段階で行き詰まってしまうのです。


斜め折り四段ピラミッドは、最初の仕込みで紙を5等分する必要があります。「ルート分割法」といって、紙を正確な寸法で奇数(3・5・7)に分ける方法で、あじさい折り経験者なら、ご存知の方も多いかと思います。


彼はあじさい折りの技術のほとんどを短期間で習得しましたが、ルート分割法までは暗記できていなかったんですね。


そして、次に待っているのは、縦20等分・横20等分・斜め40×40等分の「仕込み地獄」。116本の線で、紙全体を1600等分することになるのですが、コレが苦行そのものです。夢中で折っているうちに、何が何だか分からなくなります。そして、どこかでミスが出る。


いっくんは、この負のループに陥ってしまいます。几帳面な彼は、線を1本間違えるたびに「やり直し!」と言って、新しい折り紙で再チャレンジを繰り返すのでした。


❸悶々とする日々、ついに…
いっくんは、失敗作を量産するうちに、どんどん底力をつけていきました。嫌というほどやったルート分割法は、もはや完璧。仕込みの制度もスピードも、格段にレベルアップしています。


そしてついに、誰の手を借りるでもなく、自分自身の力でピラミッドを完成させました。

おめでとう!!


❹あとがき
彼がここまで来れたのは、間違いなく彼自身の努力の賜物ですが、他にも、成功のために欠かせなかった要素があります。


それは、誰一人、彼の失敗を笑わなかったこと。
「紙を無駄にするな」とか「そんなに失敗するなんてダメな奴だ」とか、誰も言いませんでした。むしろ、皆が彼の成長を見守り、互いに刺激を受けながら、皆が成長できた気がします。


いっくんは、次はどんな作品にチャレンジするのでしょうか。私たちも彼を見習って、たくさん失敗して、成長し続けたいと思います。