まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

佐藤ローズ新作「Origami」、2回目の挑戦はヴィヴァルディの新色で。

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佐藤直幹さんが最近Instagramで折り方を公開された、実在するバラの品種「Origami」


2度目の挑戦となる今回は、ヴィヴァルディの「CHOCOLATE(チョコレート)」を使ってみました。

こういうチョコ、ありそうですね。

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ROSE PETALで作った前回では、仕込みから収束、花びらのアレンジ方法を紹介しています。
(2020/03/16)

masanii-origami.hatenablog.com

 

今回は、作り方をもう少し掘り下げてみました。


☘️今日のトピック☘️

❶らせんの線はしっかりと

❷ガンコな中心をこじ開ける

❸思わぬパーツが破れる


♦︎♦︎♦︎


❶らせんの線はしっかりと

筒状にまとめる際に、「なんかシックリこないな…」と違和感を覚えること、ありませんか?

色々な方の手元を見ていると、「らせんの線」が甘い場合がほとんどです。

折り筋を強くつけすぎないのが佐藤ローズの基本ですが、ここは「背骨」みたいなもの。

強烈に折って、全体の構造を安定させましょう。

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また、この線を根本(緑の◯)までプレスしていない方が非常に多い気がします。

最初はキッチリつまんで強調させ、収束後は指でなぞるように外側へ押しつけると良いです。

らせんの線が安定していると、面白いようにスムーズにまとまります。

全体を縮ませると、中心がクルンと回転しながら、勝手に小さくなっていくんです。

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この仕組みは佐藤ローズ全般に当てはまりますので、ぜひ試してみてくださいね。


❷ガンコな中心をこじ開ける

花の中心を開くシーンは、佐藤ローズの難所のひとつ。

特に「Origami」は密着度が高く、一筋縄ではいきません。

今回、私がやったプロセスを写真に撮ったので、順番に解説していきましょう。


サイド5箇所をグリグリして、針先くらいの穴が空いたら準備完了。

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①爪楊枝の先端

②爪楊枝のうしろ側

③ボールペン(Acro1000)のうしろ側

④Acro1000の先端

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いきなり太いモノは突っ込めないので、細いものから徐々に太くしていくわけです。

回転させながらねじ込んで、サイドに広げていきます。

(下方向に押すと貫通するので注意)

穴が広がったら、きれいな星形になるようにバランスを整えます。

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なお、穴の大きさはニューモダン、オリジナルHTもOrigamiと一緒で大丈夫です。

ハイブリッドティーローズのみ、もう1段階大きくします。

(uniのJetstreamがオススメです)


❸思わぬパーツが破れる

中心をきれいに整形できた!と喜んでいたら、放置していた先端がパックリ裂けていました。

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うわ、やってしまった…

しかも、完成した時にバッチリ見えるパーツです。


実は「剣弁高芯咲きのバラ」の時も、同じようなテンションのかかり方なのですが、破れた事がなかったので油断してしまったんですよね。

不覚です。


いっそのこと、上に折り上げてから中心に取りかかれば良かったです。

もしくは、仕込みの際に紙の端まで線を入れなければ防げるかと思います。

(剣咲きと一緒ですね)


いずれにせよ、2回のチャレンジくらいでは完璧に作れない、という事ですね。

次こそは、納得のいくクオリティに仕上げたいものです。

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♦︎♦︎♦︎

 

というわけで、佐藤ローズの最新作「Origami」、再挑戦でございました。

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次に使いたい色は、もう決まっているのです。ヴィヴァルディの「あのカラー」。


他にも折りたい作品が順番待ちしている状態なので、どうにか時間を見つけて折り紙を楽しみたいと思います。