私の職場では、昨年からフランス人の大学生がインターンに来ています。
実は彼、折り紙がきっかけで日本が好きになったそうです。
もう、やるしかないじゃないですか!
と、いうことで。
昼休みの時間を使って、一緒にバラを折ることにしました。
作ったのは「シンプルローズ」。
定期講座で、ちなちゃん・はぁちゃんが何回か作ったモデルです。
(2019/11/19)
masanii-origami.hatenablog.com
(2019/12/03)
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しかし、ランチ後に残された時間は30分。
私が普通に折っても20-30分はかかる佐藤ローズ、果たして無事に完成できるのでしょうか!?
🍀今日のトピック🍀
❶「時短仕様」のレッスン
❷え、ほんとに初めてなの?
❸私の伝道フィロソフィー
♦︎♦︎♦︎
❶「時短仕様」のレッスン
佐藤ローズを初めて作る人に、最初から最後までを30分で教えるのは、さすがに厳しいです。
そこで、事前に仕込みをすべて終わらせておき、花びらの収束からスタートさせる事にしました。
ビギナーの方が上手くできない理由として、折り筋の強さや正確さが不十分なケースがよくあります。
あらかじめキッチリ仕込んでおけば、思う存分バキバキ組み立てられるわけです!
とはいえ、やっぱり30分はタイトでした。
途中写真を撮るヒマが全くなかったのは、ご勘弁くださいませ。
❷え、ほんとに初めてなの?
佐藤ローズをはじめとするバラ折り紙全般は、普通の作品にはない立体構造に苦戦する方が多いです。
5箇所をいっぺんに丸め込む作業は、なかなかデリケートなのですが…
彼は小さい頃に折り紙をやったことがあるとの事で、とっても上手。
私が先にやった後にポイントを何点か伝えると、スルリと収束させる事ができました。
中心を広げるシーンでも、「左側をプッシュ・右側を倒す」と伝えたら、まったく問題なくクリア。
むしろ、私より綺麗なんじゃないか…
私が初めて佐藤ローズを折った時には、こんなにスンナリいきませんでした。
彼はもっと練習したら、どんなバラでもすぐに折れる一流プレイヤーになれそうです。
❸私の伝道フィロソフィー
今回の「仕込みショートカット戦法」、実は過去にもやった事があります。
魔法のようにアクロバティックな動きは、バラ折り紙の醍醐味。
これを純粋に体感してもらうには、一番手っ取り早い方法です。
「最初から一人で作らないとダメだ!」なんて人もいるかもしれませんが、私はそう思いません。
まずは「折る楽しみ」を存分に味わってもらう。
完成させる喜びを知ってもらう。
本人が「もっとやりたい!」と思ったら、必要な基礎を教えてあげる。
これで良いのではないでしょうか。
むしろ、こうなったら自分から真剣に基礎をやる子も多いです。
あんまりカタい事を言ってたら、人口減少社会に折り紙人口は増えません。
日本の誇るべき文化である「ORIGAMI」を、少しでも多くの方に楽しんでもらえたら良いですね。
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というわけで、少々忙しいランチタイムになりましたが、とっても楽しい時間を過ごさせていただきました。
彼も喜んでくれたようで、私も嬉しいです。
実は、もう一つ嬉しい事がありまして。
彼は英語も日本語もペラペラなのですが、私は勉強のため、なるべく英語で会話するようにしています。
と言うと非常にカッコ良く聞こえますが、もともと致命的に英語ができない私。
分からなすぎて私が白目をむいていると、優しく日本語で補足してくれます。
彼は英語、私は折り紙。
彼がフランスに帰るまで、あと1ヶ月ほど。
もちろん仕事が最優先ですが、時々こうした時間を持てたらいいな。