まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

和柄コスプレ折り鶴で、正月休みを締めくくる。 〜有澤悠河さんのカドマツル・クリスマスツルー〜

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お正月休みも昨日でおしまい。
私と同じく、今週から仕事始めの方も多いのではないでしょうか。


2020年は、「お嫁に行きまツル×新郎鶴」がいきなりスピード婚を果たすという、幸先のいいスタートとなりました。
(2020/01/03)

masanii-origami.hatenablog.com


(2020/01/04)

masanii-origami.hatenablog.com

 

さて、今日ご紹介するのは、「カドマツル」「クリスマスツルー」です。
こちらはアレンジなしの、有澤悠河さんオリジナル。


ダイソー和柄で作ったら、並んで初詣に出かけていきそうな、華やかなカップルが誕生しました。

クリスマスツルーは、和装に「お着替え」すればお正月仕様になるんですね。

数日でブームが去るのは勿体ないと思っていたので、嬉しい発見です。


出典はどちらも、「おりがみ王子のカワイイ!けれど難しすぎるおりがみ」

(通称「カワ難おりがみ」)

※クリスマスツルーは「至高のおりがみ」にも載っています


今日は2つの作品を、工程全体を見渡しながら比べてみました。

個人的な見解と、私なりのアレンジとしてお読みいただければと思いますが、少しでもお役に立てれば幸いです。


🍀今日のトピック🍀

❶基礎が大事なカドマツル
❷難所がふたつのクリスマスツルー
❸クリスマスツルーのひと工夫


♦︎♦︎♦︎


❶基礎が大事なカドマツル
難度はどちらも★★★★☆(星4つ)。

個人的には、どちらかというと「カドマツル」の方が難しかったです。

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工程数はカドマツルの方が短いのですが、意外と細かい所に気をつかいます。

また、全体の1/3が仕込みなのも、大変に感じるポイントかもしれません。


でも、最初の折り筋は「ビルの基礎工事」みたいなもの。

しっかりやるほど後がラクになるので、頑張りどころです。


特に、「竹」のパーツになる長〜い直線は、幅がちゃんと均等になるよう、周りのラインに正確に合わせましょう。

テキストの目印が見づらいところは、過去の記事にて解説していますので、良かったら参考にどうそ。
(2019/12/29)

masanii-origami.hatenablog.com

 

❷難所がふたつのクリスマスツルー
「クリスマスツルー」の仕込みは、9工程のみ。

早い段階でポコポコと形ができていくので、楽しく進めていけます。

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難所は37の「沈め段折り」と、55-57のカドをずらすシーンでしょうか。

複雑系にはそこそこ出てくる「頻出問題」なのですが、慣れない方には高いハードルに感じるかもしれません。


でも、あせらず、全体を見ながら、少しずつ進めれば大丈夫。

これらの立体的な折り方がスンナリできるようになると、折れる作品の幅がかなり広がります。


ちなみに「至高のおりがみ」に載っているのは、写真ではなく、専用ソフトで作られた「理詰めの折り図」です。

慣れている方には、やはりこっちの方がしっくり来ますね。

これを機に複雑系に興味を持ったあなた、要チェックですよ!


❸クリスマスツルーのひと工夫
慣れてきたところで、私なりの工夫ポイントをご紹介いたします。


まず、サンタ帽子のかぶせ方。

工程83どおりに段折りすればいいのですが、紙の弾力のせいか、戻って上を向いてしまうのが悩みでした。

ここは、後ろ部分をちょっとつぶすと、帽子を深く倒したまま固定することができます。

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それから、「そで」の仕上げ方。

クルンと筒状に巻いてあげると、立体感が出ます。

この仕上げは以前からやっていて、私のこだわりポイントのひとつになっています。

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どちらも簡単で、ちょっとした動作なので、良かったらやってみてください。


そういえば、帽子の仕上げのひとつ「工程82」が抜けていましたね。

「至高のおりがみ」にはなかった工程ですが、コレをやると帽子がより綺麗に仕上がります。

撮影後に気付いたので申し訳ありませんが、ご勘弁くださいませ。

 

♦︎♦︎♦︎


というわけで、今日は「カドマツル」「クリスマスツルー」、有澤さんオリジナルの2本立てでございました。


ドラゴンなどの大がかりな複雑系や、素材からこだわる佐藤ローズも楽しいですが、こうして普通の15cmでサクッとできる作品は、折り紙らしくて良いですね。


皆がびっくりするような高難度と、親しみやすい手軽な作品。
どちらも、バランス良く楽しんでいきたいと思います。