まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

伝承折り紙「ぴょんぴょんがえる」を上手に飛ばす、2つの秘訣。

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毎日暑い日が続きますね。
私たちにとっては過ごしにくいけれど、朝の街路樹ではセミの声、夜のあぜ道ではカエルの声が賑やかに響きます。


夏は、生き物たちが一斉に活気づく季節でもあるんですね。


さて、今日はカエルにちなんだお話。
伝承作品「ぴょんぴょんがえる」についてのコラムです。


❶折り方、覚えてますか?
❷上手に飛ばす秘訣はコレ!
❸折り紙の向きを考えよう
では、どうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶折り方、覚えてますか?
「ぴょんぴょんがえる」は、折り紙のなかでもトップクラスに知名度の高い作品。


「昔、折ったことある!」という方も多いと思います。友達や兄弟で競争した、なんて話もちらほら。


でもアレ、意外と難しいんですよね。
「今でもテキストを見ないで折れる!」という方は、とても少ないように思います。


立体的に折る箇所が出てくるので、初心者の方はちょっと苦戦するかもしれません。


折り方は、インターネットでも簡単に探すことができます。頭の体操がてら、久しぶりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


❷上手に飛ばす秘訣はコレ!
ぴょんぴょんがえるの「バネ」を見てみましょう。


下の写真をご覧ください。
①は背中、②はおしり。 

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カエルを飛ばすには、①の背中を押せばいいのですが、飛ぶ瞬間に、自分の指が②のおしりに接触してしまうことがあります。


すると、バネの勢いが失速してしまいます。
「うまく飛ばない」とお悩みの方は、コレが原因のことが多いんですよね。


解決するのはカンタン。
②のおしりが①より内側に隠れるくらい、深く折ってあげればいいんです。


こうすれば、バネの勢いを損なうことはありません。
カエルは、全力で飛んでいきます。


❸折り紙の向きを考えよう
ここまで読んでくれた皆さんに、マニアックな「小技」を伝授いたします。


ぴょんぴょんがえるは、折る向きによって飛距離が変わるのをご存知でしたか?


実は、紙の繊維の方向が関係しています。


折り紙にはたいてい「タテ向き」「横向き」があり、曲げたときの抵抗が違うんです。


竹でできた「すだれ」を想像すると分かりやすいです。ヨコ方向には曲がりますが、タテ方向にはなかなか曲がらないですよね。


まずは、折り紙をかるーく曲げてみて、繊維の方向を確かめてみてください。


そして「バネ」の部分を、紙の繊維の方向に対して逆向き(垂直)になるように折る。


すると、紙の戻る力が強くなり、びっくりするくらい良く飛びます。


「バチーン!」という音とともに、テーブルの向こう側まで行ってしまいます。


コレ本当です。

ぜひお試しください。


♦︎♦︎♦︎


というわけで、伝承作品「ぴょんぴょんがえる」について熱く語った夏の夜でございました。


色々なパターンで折ったカエルを飛ばしてみて、比較するのも面白いかもしれませんね。夏休みの自由研究にも使えそうです。


世の中のお父様・お母様。
家族だんらんのネタに、いかがですか?

 

〈テキスト紹介〉

「おりがみ4ヶ国語テキスト100」

日本折紙協会公認のテキスト。伝承作品を中心に、まんべんなく学べます。

もちろん「ぴょんぴょんがえる」も掲載。