まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

折り紙で作る「ミニミニ絵本」 〜イギリス生まれのお洒落な名作〜

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Martin Wall「本」

1974年に、イギリス人のマーティン・ウォール氏によって考案されました。


彼の作品は、昔から「月刊おりがみ」の常連でした。当時小学生だった私は、「外国にもこんなにヤバイ作品があるのか!」と驚いたものです。


出典は、昨日と同じ「端正な折り紙」。
デビッド・ブリル氏の「ナットとボルト」に続き、同じ本の中に懐かしの人物を2人も見つけることができました。まるで、恩師と再開した気分です。
(「ナットとボルト」の記事は、7月10日の投稿をご覧ください)

David Brill「ナットとボルト」 - まさにぃの折り紙コラム


さて、さっそく作品の解説をいたしましょう。


❶箱をつぶして、たたむ
❷絵柄を思い浮かべてワクワク!
❸ミニミニ絵本をかわいく飾ろう
では、どうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶箱をつぶして、たたむ
この作品の構造は、とてもシンプル。

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上の写真をご覧ください。1つの面だけ絵柄を出し、色の面を外側にして、折りたたむ様子が分かると思います。


この構造をそのまま「本」にしてしまうとは、目からウロコ。誰もが思いつきそうで、思いつかないアイディアですね。


❷絵柄を思い浮かべてワクワク!
この作品は、どんな絵柄とも相性が良さそうです。


今回は2種類しか作りませんでしたが、千代紙のような和柄でもイケそうですね。


予想以上にかわいく仕上がるので、「次はどんな絵柄にしようかな?」と思わず妄想しちゃいます。


ただ、色が出る面が小さいのが注意点。
キャラクターのような一点ものは、パーツの一部しか出ません。


配置を気にする必要がない、チェックや水玉模様などのパターン柄がオススメです。


❸ミニミニ絵本をかわいく飾ろう
折り方はとてもシンプルですが、完成サイズはかなり小さいです。
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15cm×15cmで折ると、本の高さが約2.65cmになります。
(正方形の対角線を8等分した値です)


「子供向けに折って、絵を描いてみよう」と思ったら、デパートの包装紙のようなサイズが必要です。


小さいサイズでも十分かわいいので、おもちゃ家の中に飾るといいかも?

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♦︎♦︎♦︎


というわけで、今日はマジメに解説をいたしました。


このテキストで折る作品は、今回で5つ目。


今週末には持ち主へ返す予定なので、なるべくたくさん折っておこうと思いまして。


しかし、あまり壮大な作品を折る時間もないので、ライトな作品をちまちまと量産しています。


あといくつ、作れるかな?

 

<テキスト紹介>

山口真「端正な折り紙」

今回の「本」「ナットとボルト」だけでなく、過去に紹介した「富士山」「マンモス」「パピヨン」などの作品を収録。