まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

私の原点になった、あるアトリエの話。

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としくん(小4)の「あやめ」

講師資格を取るのに必要な「おりがみ4か国語テキスト100」にも掲載されている伝承作品です。


あれ、としくん。
立体的な折り方いつ覚えたの。
私、教えてないよ。


彼のお母様(さいちゃん)が「はこくじら」にチャレンジしている間に、サクッと完成させてしまいました。
(「はこくじら」については、6月4日の記事をご覧ください)

「あっ!なるほど!!」のインパクトは永遠! さいちゃんの「はこくじら」で見た、ステップアップの瞬間。 - まさにぃの折り紙コラム


…そういえば。
私が折り紙人生まっしぐらだったのは、ちょうど彼と同じ、小4のころでした。


今日は、いつもの講座で心がけていることを書こうかと思ったのですが、昔のことを久しぶりに思い出しましたので、それも交えてお話ししようと思います。


❶私の原点「アトリエ鷲見」
❷決まりごとを作らない
❸好きなことを、好きなだけ
では、どうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶私の原点「アトリエ鷲見」
朝も弱いし、ソフトボールもサッカーもバスケも長続きしない。それでも唯一続いていたのが、毎週水曜日のアトリエでした。


お絵かきから始まり、水彩・油彩、木工、そして折り紙。ある時期から、そのへんの引き出しに突っ込んであった折り紙を、片っ端から消費していた気がします。


ほとんどの人が絵を習いに来ているのに、「俺だけこんなに自由でいいのか?」と思うくらい、好きなことをやらせてもらいました。


そのおかげで、今がある。
もう20年くらい前の話です。
わしみ先生、お元気ですか。


❷決まりごとを作らない
私が講座の中で決めているのは、部屋を開ける時間・閉める時間のみ。持ち物もナシ。出席も取りません。


「あ、今日はいないね」「久しぶりだね」これで十分なんです。


なるべく「習い事」っぽくしたくないんですよね。義務教育でもないのに、義務で行くとか嫌じゃないですか。


なぜなら、私が嫌だったから。「決まった時間に決まったことをやる」というのは、学校の授業だけで精いっぱいでした。今、フツーに社会人をしているのが不思議なくらいです。


❸好きなことを、好きなだけ
せっかくの休日ですから、何も気にせず楽しんでほしい。


よく子供たちがチョロチョロ駆け回ったり、ロビーで紙飛行機を飛ばしたりしていますが、危ないことや、人の邪魔をしない限り、野放しにしています。


折り紙以外のことをやったって構わない。誰かがいきなり木工作を始めても、別に何も言いません。というか、そんな人がいたら、私も混ざりたい(まだいません)。


好きなものを、好きなだけ。飽きたら、やらなくていい。これが長続きの秘訣です。


♦︎♦︎♦︎


当時のアトリエを意識して講座をやってるつもりはなかったんですけどね。気がついたら、私も同じような環境を作ろうと模索していました。


私が、当時の思い出を忘れないように。それから、自由と優しさにあふれた、あのアトリエのような環境が、もっともっと広がればいい。
そんな思いを込めて、このコラムを書きました。