まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

トモさん作、かわいいもの第二弾。今日は、簡単な作品が作る折り紙の基礎を語ります。

はぁちゃん親娘に続き、かわいいもの第二弾。

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作ったのは、同じ講座にご参加いただいているトモさん。昨年からがっつり折り紙にハマり、今では講座の常連になってくれました。


同じユニットの箱ですが、こちらはフタに「バラ咲きあじさい」が入っています。なにこれ超かわいい。


バラ咲きあじさい単体でも素敵。華やかでナチュラルな色合いは、南国のフルーツにも見えます。花柄の箱から溢れんばかりのカットフルーツ。あーお腹すいてきた。


ちなみに、中にはお菓子が入っていました。最高かよ。

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トモさんは昨年から、易しい作品をコツコツと作り続けていました。けっして高度な作品ではなくても、一つ一つ確実に完成させていきました。作品が完成した時の嬉しそうな表情を見ていると、こちらも嬉しくなります。


そして、時々盛大に失敗します。
川崎敏和「桜玉」のパーツ30個を組み間違えて、全部作り直したことがあります。しかも2回。しかし、3回目で完璧な桜玉を完成させました。失敗しても、ためらいなくゼロからやり直す根気をお持ちです。


こうして小さな階段を上り続けたトモさん、今では一人でバラ咲きあじさいを折る実力です。しかし、いつも謙虚に「私はまだまだ技術が…」とおっしゃいます。

できてますやん。というか、あじさい折りなんて一度も教えてないんですけど!?

 


ご本人はそこまで意識していないと思うのですが、トモさんを見ていると、簡単な作品がいかにスキルアップに貢献するかを見せつけられます。


折り図の見方から基礎技術まで、しっかり身につくんですよね。小鳥のクチバシをしっかり尖らせるのも、作品の精度を上げる良い練習になります。この積み重ねが、筋トレのように効いてきます。


ビギナーの方が最初から複雑な作品に手を出して挫折してしまう理由はコレです。いきなり高度な折り方は、やろうとしてもできないじゃないですか。教えるにしても、山折り・谷折りから教える事になってしまいます(たまに天才的なヤツもいるんですけどね)。


しかし、どんなに複雑な作品でも、世の中の折り紙は例外なく「山折り」「谷折り」しかありません。要はそれを分解してポイントを見極めるスキルをつければいいのです。


というわけで、みんな簡単な作品たくさん折りましょう。筋トレしましょう。簡単な作品を美しく折るのって、意外と難しいんです。


完璧な折り鶴を自信を持って折れる人、実はあまりいないですよね。アレも良い練習です。紙の厚みと重なり方を計算し尽くさないと、最後にシワができます。皆さんぜひやってみてください。