まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

派手な絵柄との共存を果たした「斜め折り四段ピラミッド」

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前回のコラムでは、「あじさい折りは派手な絵柄とあまり相性が良くない」的な話をしました。陰影が絵柄に負けてしまい、本来の模様がぼやけてしまう、という理由ですね。

 

で、今回は、自分で言っておいてアレですが、いきなり例外を紹介します。絵柄と紙の段々がマッチした、派手なピラミッドです。

 

なぜ派手な絵柄が共存できるのか?
その理由は、絵柄そのものの規則性にあります。

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2枚目の写真は折る前のもので、どちらも絵柄が規則的に並んでいます。ピラミッドの正方形は4方向に均一に広がるので、4方向とも同じ間隔で絵柄がズレるんです。

 

こうなるには、絵柄の端の切れ方が、紙の上下左右で完全に一致する必要があります。安っぽい紙だと、絵柄の切れ方がわずかにズレている場合があるので、注意が必要です。

 

また、ごまかしが一切ききません。
綺麗に4方向の絵柄を均一化するには、20等分の折り筋を仕込む際、全てのライン上で絵柄の折れ方が全く一緒でなければいけないので、無地の紙で折るより正確さが求められます。特に今回の場合は、折れ線が同心円の何番目を通るのか、その都度チェックが必要です。前半のわずかな妥協が、後半で大きな誤差になってしまいます。

 

でも、時間をかけて、慎重に折りさえすれば大丈夫。仕込みさえできてしまえば、あとはいつも通り進めるだけです。気持ち悪いくらい絵柄が豹変します。お試しあれ!