まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

あじさい花壇・4輪

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職場のスタッフさんからリクエストいただきました。

 

裏から花びらを引っ張り出すため、4箇所に切れ込みを入れます。折り紙は切らないのが美学なんだけどな…たまにはいいか、綺麗だし。

綺麗に作るポイントは、ざっくり言うと、倍の時間をかけると良いです。

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普段の紙ならある程度パワープレーでも大丈夫ですが、切れ込みを入れた紙は、当然ながら強度が下がります。

 

あれ、折れないな。もう少し引っ張ってみよう…

「ビリッ」

 

という事態を避けるために、「コレでいいのか?」と思うくらい、やさしく折りましょう。もちろん、最終的にプレスする時はしっかり。

 

仕込みさえしっかりできていれば、最小限の力で、紙が勝手に意図した方向へ動いてくれます。最初の折り筋の正確さがカギです。

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ちなみに、「破れる事を見越して、切れ込みは少なめに入れた方がいいのか?」という質問がありましたが、私の意見はNOです。破れる時は予期しない方向へ破れるうえ、断面がボサボサになるので、最初から切っといた方がいい。

 

また、多めに切るのも反対。紙の強度が低下するのと、完成時の見た目が悪くなる可能性があるからです。

 

結局、テキスト通りにピッタリ切るのがいい。

 

なお、切れ込みを入れるタイミングは、できるだけ遅い方が安全。切れ込みが入った状態で折る時間が長いほど、破れるリスクが高くなります。可能なら、終盤まで進めてから、工程を戻して(バラして)切るのがいい。どこを切るのか明確に分かり、切った状態で折るのが格段にラクだからです。

 

時間はかかりますが、これはすごくオススメ。切れ込みを入れる全ての作品で実践できます。お試しあれ。