まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

折り紙を「展開図」から作ってみよう 〜Abrahamさんの「トンボ」に挑戦〜

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今日ご紹介するのは、♨️Abraham♨️さんの「トンボ」。


トンボの形を裏面で表現した、とってもオシャレな作品です。

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黒色で表向き・裏向きを作ったら、綺麗なタイル風に仕上がりました。


この作品は、Abrahamさんが12月16日に、Twitterで展開図を公開してくれています。


皆さん、これを機に「展開図折り」にチャレンジしてみませんか?


私も展開図折り初心者ですが、この作品はとってもやりやすかったです。


いくつかポイントを解説いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。


❶ベースは「風車」を作ればOK
❷各パーツを推理してみよう!
❸「尾」は細いけど、構造は単純
❹最後の仕上げは「段折り」
では、どうぞ。


♦︎♦︎♦︎


❶ベースは「風車」を作ればOK
展開図を、よく見てみましょう。


まずは、縦・横のライン。
4等分されたうち、1番目・3番目に青線が入っています。


これは中心線に合わせて、観音開きのように折るラインです。


次に、ナナメ線を見てみましょう。
大きな赤いひし形が見えると思います。
ここは、4つのカドを中心に合わせて折りましよう。
いわゆる「ざぶとん基本形」です。


この2種類の折り筋をつければ、一気に「風車」の形が完成します。


赤線と青線はそれぞれ反対方向なので、注意してくださいね。


❷各パーツを推理してみよう!
風車のカドを4箇所とも開いてつぶしたら、あとは細かいパーツのみ。


一度バラしてみて、Abrahamさんの展開図とよーく見比べてください。


ちなみに展開図の左下半分は、細かいパーツが省略されているので、右上半分を参考にします。


左上が「頭」、右上が「羽」、右下が「尾」です。


まずは、45°のカドが半分に、つまり22.5°になった部分を探します。
フチとフチを合わせて折れば、カドを2等分できますよね。


方向を間違えないよう、線の色をよく見ながら、大まかな折り筋をつけていきましょう。


時々「風車」まで組み立ててみて、トンボの形に近づくか試してみるといいですよ。


だんだん折る順番や、「開いてつぶす」などの折り方が見えてくると思います。


(私のものは、頭のカドを内側にしまい込むアレンジを加えています)


❸「尾」は細いけど、構造は単純
展開図の中でビビってしまうのが、右下にビッシリとついた平行線かと思います。


赤・青・赤…と、シマシマなっていますよね。
その全ての線が、90°曲がっています。


これは典型的な、「沈めるように段折り」の形です。


中割り折りを繰り返して、ギザギザに細くしていきましょう。


15cm×15cmの折り紙だと、ちょっと細かく感じるかもしれませんが、慎重に折り筋を仕込めば大丈夫。


最後は、中心をボキッと折ってカドの方向へ。
これでOK!

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ご本人と答え合わせをしたわけではありませんが、おそらく大丈夫かと思います(^o^)


❹最後の仕上げは「段折り」
各パーツが完成した状態では、目玉と胴体が離れた状態になっています。


しかし、これ以降の情報は、展開図からは読み取れません。


ここで、Abrahamさんがヒントを出してくれています。


「段折りで目玉と羽を近づけ、羽根の先を丸くする」


これで、かなり完成形に近づきます。
あとは、余ったカドを後ろに折れば完成です!


実は私、最後のヒントを見落としていて、散々悩んでしまいました。


45°ラインをずらしたり、風車の比率を変えたり…
何とか自力で完成させた直後に、このヒントを発見。


「うおぉ、答え載っとるやないかい!」


展開図と写真だけでなく、ツイートそのものの観察も大切ですね…


♦︎♦︎♦︎


というわけで、今日はAbrahamさんの「トンボ」の展開図の解説でございました!


記事作成を承諾いただいたAbrahamさん、ありがとうございました。
この場を借りて、お礼申し上げます。


世の中には、展開図しか公開されていない作品がたくさんあります。
少しずつスキルアップを重ねて、いつか難しい作品も折れるようになりたいと思います。


今回のようにシンプルな作品は、「読み解く力」をつけるにはもってこいの教材です。


皆さんもぜひ、チャレンジしてみてください\(^o^)/

 

<素材紹介>

「トーヨー創作おりがみ」

今回使った折り紙はこちら。練習にも、本番にもしっかり使えます。

何だかんだ、ずっと使っている商品です。