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今回も、やはりあじさい折りでいきましょう。原点に立ち返って、基本形AとEです。
あじさい折りを覚えてからもうすぐ一年になりますが、全然飽きません。折るたびに新たな発見があります。絵柄を変えるだけでも別物になり、紙質を変えるだけでも表情が変わり、サイズを変えても印象が変わります。応用も無限にできるので、腕試しにはもってこいの題材ですね。
さて、せっかくなので、私があじさい折りと出会った時の話でもいたしましょう。
昨年の6月、それは飛行機の中でした。
当時、義理の兄が仕事でドバイに駐在しており、お父様(私の義父)が現地の息子にどーしても会いたいと言ったのが発端です。色々な成り行きを経て、私が義父のお供をすることになりました。
片道10時間のフライトの中で、暇つぶしにチャレンジしたのが「あじさい折りおりがみ」です。
折り紙のウデには多少自身があったのですが…いきなり基本形Aで挫折しかけました。マジ意味わかんねぇ。
結局、飛行機を降りるまでに、基本形全部と「発展・2段」「裏表あじさい・一輪」まで終わらせることができました。皆が寝静まる中、一人で延々とカサカサやってる日本人は、さぞ変態に見えたでしょう(ちゃんと寝ました)。
で、帰りの飛行機では念願の「斜め折り四段ピラミッド」に挑戦。ここまできたら意地です。三段ピラミッドをすっ飛ばして、勢いで折り上げました。これが私の初ピラミッド。
そこに、客室乗務員のナズリーがニヤニヤしながら近づいてきました。
「You made it?」
「Yes」
「I want!! I want!!」
私が何か作るたびにニヤニヤしながら通りかかり、せびるナズリー。自分のスマホで撮りまくるナズリー。しまいにはデジタル一眼を持ってくるナズリー。おい、そんなんでいいのか。かなりの量をキミに献上した気がするぞ。渡航費まけろ。
で、満足気なナズリーは最後に「カプチーノ飲むかい?」と一言。ファーストクラスで出すコーヒーセット(ゴディバ付き)を持ってきてくれました。まじか。キミそんな権限があったのか。
それからしばらくして、別の女性スタッフがツカツカ歩いてきて、「あなたウチのスタッフに折り紙あげたでしょ!!」と聞いてきました。やはりまずかったのか。やはりナズリー怒られるのか。
そのあと彼女は、こう言いました。
「アタシにもちょうだい」
というわけで、私のあじさい折り初作品は、半分はドバイの地へ、半分はエミレーツ航空スタッフの私物になりましたとさ。
…
さて、そんな思い出から、もうすぐ一年。再びあじさいの季節がやってきますね。雨の日が続きますので、部屋にこもって折り紙に没頭するには良い季節です。
皆様からどんな作品が寄せられるのか、楽しみにしています。私も頑張ろうっと。