まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

「①パーツを全部折ってから組むか、折りながら組むか」。同僚が作ってくれたユニット折り紙を見ながら考えました。

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職場のデスクに折り紙を飾っていたら、同僚が「私も昔よく作ったんです」と言って、裏紙でユニット折り紙を作ってくれました。何て理解のある同僚なんだ…

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まず、4個で両三角錐を作り、すぐにバラしたと思ったら、あっという間に12個の星型正八面体が完成。これ、裏側の白色も見えるやつですよね。絵柄はシブいのに、小さくてかわいい。


「やるじゃないか!」と上から目線で言いたいところですが、実は私、折り方知りません。今度教えてもらおっと。

 


さて、ユニット折り紙の話をいたしましょう。


先日、Instagramの@jujube.orange さんが投稿した「①パーツを全部折ってから組むか、②パーツを折りながら組むか」といった話題について。


私は「②組みながら折る派」です。
その理由は、主に4つあります。


●めんどい。
これ言ったら折り紙やるなと言われそうですが…仕方ないじゃん、面倒くさがりなんだから。
特に、1つのパーツを2-3分で作れるものは、組み立ての作業を挟まないと確実に飽きます。飽きない人は尊敬します。


個人的に飽きないのは、1つが複雑で、かつ数が少ないもの。私のプロフ画にしているあじさい折りの応用作品「蝶の群れ・六面体」は、6個全部作ってから組みました。


●紙の戻りを防ぐ
パーツを数十個作っていると、最初に作ったものから「紙の戻り」が発生します。形状にもよりますが、接着面の周辺が変形してしまうと、再整形が面倒です。この問題は、作ったパーツを順に組んでしまえば、たいてい解決します。折り直す手間がないぶん、時間短縮にもなります。


●ミスの防止
「折ったら組む」いう作業を繰り返すと、組むたびに全体を見渡すことができます。自分がどの段階にいるのか把握しやすいので、一気に組むよりテンポは悪いですが、気持ちに余裕もでき、凡ミスも少なくなります。


●接着面の強化
これはノリを使うもの限定ですが、パーツを全部作ってから一気に組むと、ノリが乾かないまま次の面を触ることになるので、組んだパーツが外れたり、湿気で歪んだりします。パーツひとつ折る時間だけでも結構乾くので、全体の強度をキープしながら折るには、パーツを折りながら組むのをオススメします。



ここまで、私が「②パーツを折りながら組む」を支持する理由を4つ挙げましたが、一方で「①パーツを全部折ってから組む」が有効な例もあります。


♦︎接着面が小さいもの
前述の「蝶の群れ・六面体」は、接着面がカドの先端しかないので、半分くらい組むと自重で歪んできます。パーツ1つに4箇所ある接着面をフル活用するためには、一気に組んだ方が良いです。


♦︎面の強度が低いもの
紙のカドを尖らせたシャープなものや、カールさせて曲線を演出したものなどは、そのデザインゆえに下の面が潰れやすくなります。一気に組んだ方が面の保護にも繋がります。なお、完成品はただ置くのではなく、天井から吊るすなど、飾り方にも工夫すると良いですね。


♦︎配色を決めていないもの
色を複数使う場合、2色なら交互に組めば良いですが、3色以上はパターンが急激に増えるので、大いに悩みますよね。無計画に組むと最後に色ムラができます。最悪、最後の2つが同色なんてことも…こういう場合は、パーツを全部作ってから、置いたり合わせたりしてシミュレーションすると綺麗に作れます。



色々と理由をつけて語りましたが、やはり結局は「やりたいようにやる」のが一番です。好きな作品を気分良く作れればオッケーですよね。どんな方法であれ、結局は自分が折ってて楽しかった作品が一番綺麗だったりします。


誰かに指示されるでもなく、競争でもない。皆さんも、自由で快適な折り紙ライフをお楽しみください\(^o^)/