まさにぃの折り紙コラム

折紙師範まさにぃのブログ。

Neal Elias「ANGEL」

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今日はイースターということで、天使折ってみました。元ネタはクリスマスなんだけど、良いよね同じキリスト教だし。

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これは手元を改造して、聖書(賛美歌)を持ってる風にしました。

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これは作者をベタ褒めしたいくらい、優秀な題材です!

 

15cm×15cmで作れるし、不切正方形一枚折りだし、シンプルなのにしっかり特徴を捉えています。袖とあたりとか、天才ですよね。胴体は超シンプルなのに。全てのパーツが見事に共存していて、全体のバランスがとてもいい。

 

腕の部分はどうしても厚くなってしまいますが、かえって腕らしさが出ていて、味のある曲線を演出しています。

 

そして、そこそこ簡単。
動画はこちら。
https://m.youtube.com/watch?v=5Gb3FehZV_s
そこまで小さくならないし、サクサク折れます。言葉を使っていないのに、解説がとても上手です。裏面の細工は慣れない人だと戸惑うかもしれませんが、何度か見返せばできるはず。

 

簡単でハイクオリティなものって、意外と貴重なんですよね。複雑系のような手間をかけずに、満足度の高いものができる。入門者にはもってこいの題材です。

 

だんだんレベルアップしてくると「いかに精巧で常人離れした作品を折れるか」ということに傾倒してしまう事があります。しかし「複雑=ハイレベル」という考えが行き過ぎると、どんどんマニアックな路線を独走してしまい、一般の方にとってハードルの高い趣味として見られてしまいます。

 

それもそれで良いのですが、折り紙の普及という観点では、別の考え方が必要です。関心を持ってもらうには、まず本人が一番折ってみないと始まりません。

 

関心を寄せるために、ぶったまげるような精巧な作品を見せるのも良いですが、「それを折りたい!」と言われてもすぐにできるものではありません。ペガサスを見せたあとに「キミ達にはまだ無理だから、今日はぴょんぴょんがえるを折りましょう」とか言ったら、ただの自慢で終わってしまいます。

 

講師はパフォーマーではありません。自分の作品を見てもらうのが目的ではなく、参加者が満足して初めて存在意義があります。

 

参加者の目線に立って、キメる時はキメる。

そのバランスが、結構難しいんですよね。

 

出典:折り紙エンジェル - クリスマス折り紙 -簡単な折り紙/Origami tutorials
https://m.youtube.com/watch?v=5Gb3FehZV_s